世の中にはさまざまな職業がありますが、
どの職業であっても多かれ少なかれ感情を使って人と接するためストレスがつきものです。
特に、私たちのような電話対応のお仕事では感情労働という言葉が当てはまります。
そうした「感情労働」は、息切れせずに仕事を続けていくためにどんなことを気をつけるべきなのでしょうか。
とはいえ、感情労働は仕事に対してやりがいを持つことができます。洗練された笑顔は人を幸せな気持ちにさせますし、
真摯な対応は受け手を安心させ、生きる力を与えることができます。
そんな仕事にやりがいを持つ人のなかには、仕事と個人を分けて考えることができず、
仕事にのめり込んでいく人が少なくありません。当面はやりがいと使命感で高揚し、
仕事に邁進できても、休みなくその状態を続けると、心のエネルギーが失われ、燃えつきてしまいます。
その結果、出勤することもできなくなり、好きな仕事をあきらめてしまう人もいます。
そのため、感情労働は仕事にかける思いと同じくらい、
仕事に打ち込む時間や気持ちの込め方に制限をかけることも意識し、オンとオフのメリハリをつける必要があります。
たとえば「ここまでは頑張るけれど、ここから先はできない」という限界を知っておくこともその一つです。
限界を理解すれば、仕事の物理的な負担、精神的な負担を1人で抱え込むリスクを減らすことができます。
また、仕事中は気持ちを込めて対応しても、仕事が終わったら意識を切り替えて、自分の時間を守ることが重要です。
「あのことはまた明日、仕事中に考えればいい」というように、
ある程度割り切って考えることが必要になることもあります。また、休日には勉強会や研修会など、
自己研鑽にばかり時間を費やすのではなく、趣味や気晴らし、ムダ話の時間も大事にすることです。
また、「仕事の自分」のイメージは自分の全てではありません。
仕事では「清楚なお姉さん」「白衣の天使」「みんなのお母さん」といった理想的なペルソナがつきまとっていても、
そのイメージが必ずしも「自分自身」であるわけではありません。わがままな顔や冷酷な顔、なまけ者の顔、
したたかな顔など、色々な側面を持っているのが人間です。
期待される職業上のイメージと、自分自身を一体化させねばならないと頑張ってしまう人ほど、
職業上のペルソナに合わない自分自身の「負の側面」が許せなくなってしまうものです。すると、
「自分は○○のプロなのだから、いつでも○○でなければならない」という思い込みが自分を縛り、追いつめてしまいます。
感情労働になってしまうパターンには、人間が大好きで、感情が豊かな人だと思います。
それだけに、いつも笑顔で懸命に人に尽くしてしまい、知らず知らずのうちに疲れを溜めてしまうのかもしれません。
仕事は長く続けていくことに意味があります。せっかく選んだ適職をバーンアウトで失わないように、
また労働の価値である感情を守るためにも、仕事とプライベートとの時間的な切り分けをし、
「プロはこうあらねばならない」という職業上のペルソナにこだわりすぎないことも必要だそうです。
感情労働でやりがいを覚えている人ほど、このことを意識していくと良い方法に向いて行きそうです。
(参照HP:http://allabout.co.jp/gm/gc/396581/)