最近、『アウトバウンド』・『インバウンド』という言葉をよく耳にします。
なんとなく意味はわかるけど、詳しく説明出来るかと言われれば、難しいのではないでしょうか。
CUBEのようなコールセンター業界だけでなく、観光業界・マーケティング業界など、様々な業界で活用されており、また、業界ごとに意味は異なります。
今回は、アウトバウンドとインバウンドの違い、業界別の意味などをご紹介していきます。
アウトバウンドとは
アウトバウンドとは、『内から外に出ていく』という意味です。
営業電話や、訪問営業などの『アウトバウンド業務』、日本から海外へ旅行に行く『アウトバウンド観光』などに用いられます。
インバウンドとは
インバウンドとは、アウトバウンドの対義語で『外から内に入ってくる』という意味です。
企業が顧客から問合せを受ける『インバウンド業務』、海外から日本へ旅行に来る『インバウンド観光』などに用いられます。
この『アウトバウンド』と『インバウンド』は、業界によって、意味が少し異なります。
そのため、業界ごとの使い方を理解する必要があります。
『アウトバウンド』と『インバウンド』の違い
アウトバウンドとインバウンドの違いは、大きく述べると『アウトバウンド⇒中から外』・『インバウンド⇒外から中』といった『発信する側』になるか、『受け取る側』になるかの違いです。
コールセンター業界では、企業が顧客へアプローチを行なう(アウトバウンド)か、顧客が企業へ問合せをする(インバウンド)か、などの違いがあります。
また観光業界では、日本から海外に旅行することを表す(アウトバウンド)か、海外から日本に旅行へ来ることを表す(インバウンド)か、などの違いがあります。
『アウトバウンド』は、発信するといった“能動的な姿勢”であるのに対して、『インバウンド』は、アプローチを受けるといった“受動的な姿勢”である事が特徴です。
インバウンドが重要視される傾向にある
コールセンターの場合
カスタマーサポート(インバウンド)が重要視されています。
大きな理由として上げられるのは、『顧客満足度の向上』です。
カスタマーサポートとは、自社の商品やサービスを購入した顧客向けに設置するサポートサービスの一つです。
購入前の問合せ、購入後の故障受付や返品交換対応などの窓口を設けることにより、新規顧客獲得や、適切なアフターフォローを行なうことで、リピーターを増やす事が出来ます。
顧客満足度を安定させるには、適切な対応や、問合せ内容にしっかりと耳を傾け、顧客に寄り添ってくれるカスタマーサポートが重要な存在になります。
また、カスタマーサポートで顧客から受け取った情報は、のちに、今後のアウトバウンド発信にも役立ってきます。
例えば、「商品のこんなところが良かった・良くなかった」・「もっとこうして欲しい」など、顧客側の意見をダイレクトに受け取ることが出来るため、適切な提案・改善をより早く行なうことが可能となります。
観光業界の場合
最近、特にインバウンドが重要視されていると感じます。
一時期、新型コロナウイルスの影響で、インバウンド需要は減っていましたが、最近では、政府が水際対策の緩和として、ビザ免除・海外からの個人旅行の解禁、加えて、『全国旅行割』を開始するといった発表がありました。
鎖国状態だった日本ですが、今後はどんどん海外からの観光客が増えると予想されています。
円安ということもあり、「早く日本に行きたい!」と心待ちにしている海外の方は、かなり多くいる印象です。
それに伴い、ホテル・観光地・公共交通機関等の業界の方々は、海外からの旅行客等に対するインバウンド対策が必要になってきます。
他言語が通じず、困った時に対応してくれる日本人が少ないことや海外で多用されているキャッシュレス決済の普及が、日本では、まだ十分に浸透されていないことが懸念されているようです。
海外からの旅行客が、過ごしやすく、「また日本に再訪したい」と思えるような対策をすることが、今後の課題です。
アウトバウンドの必要性
効率を重視するなら、受け取る側のインバウンド業務の方が重要になるかと思います。
だからといって、「アウトバウンドは必要ない」とは言えません。
アウトバウンドの必要性は、様々です。
「新規顧客をより多く獲得したい」・「認知度を高めたい」といった企業には、アウトバウンドが必要になってきます。
ビジネスの拡大や、売上アップのためには、新規顧客の獲得は欠かせないものです。
受け身のインバウンドよりも、狙いたい顧客に対し、集中的にアプローチが出来るアウトバウンドの方が、より企業の目的に近づくことが出来ます。
また、起業したばかりの会社は、まず、認知度を高める必要があるため、とにかく新規顧客を獲得するためには、アウトバウンドでの営業が有効です。
業界別のアウトバウンドの意味と現状
観光業界
観光業界におけるアウトバウンドとは、『外国行き』・『市外に向かう』という意味があり、日本から海外へ旅行をする事・日本人の海外旅行客を表す言葉として使われています。
昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、ここ数年、観光業界におけるアウトバウンドは激減しています。
海外旅行はもちろん、日本人が海外に出国すること自体が難しくなり、海外在住者が一時的に日本に入国するといったことも激減しています。
最近は、少しずつ規制も緩和されており、予防接種を3回受けていれば、インバウンド・アウトバウンド、どちらの場合も、陰性証明は不要になる等、今後の対応や、旅行者の動向などに注目が集まっています。
マーケティング業界
マーケティング業界におけるアウトバウンドとは、企業発信で、顧客に直接アプローチをするマーケティング手法を意味する言葉として、使われています。
具体的には、DMや動画などでの広告掲載や、テレビやラジオでのCMなどがあります。
インターネットの進化やスマートフォンの普及により、現在、アウトバウンドマーケティングは、衰退傾向にあると言われており、顧客から直接、問合せをもらうインバウンドマーケティングに注力する企業も増えています。
しかし、マーケティングを行ないたい事業によっては、潜在顧客の見込みや、アプローチを行えるアウトバウンドの方が効果的な場合もあります。
目的に合わせて、使い分ける事が大切なのです。
コールセンター
コールセンター業界におけるアウトバウンドとは、コールセンター側からお客様に発信することを意味する言葉として使われています。
主に、既存顧客へのセールスや、新規顧客の獲得のため、企業から企業、または、個人に向けて発信をしますが、
現在は、業務効率化のため、アウトソーシングして、外部のコールセンターに発信を依頼したり、自動発信システムを使う事により、テレアポのロスタイムを減らしている企業などもあるようです。
具体的なアウトバウンドの方法
テレアポ(テレフォンアポイントメント)
コールセンターにおけるアウトバウンドと言えば、まずは、『テレアポ』をイメージする方も多いのではないでしょうか。
現在は、顧客からの問合せを受けて対応するインバウンド業務のみを行なっている企業も増えておりますが、新規顧客獲得のため、まだまだアウトバウンドコールを行なっている企業も多くあります。
アウトバウンドコールを行なうことの最大のメリットは、新規顧客獲得のために、企業側から能動的に顧客になりそうなターゲットへ直接、連絡が出来るという点です。
しかし、そのためには、『どんな顧客へ営業をかけたいのか』、『その企業へは、どういったアプローチが必要なのか』を決める“事前調査”が非常に重要となっています。
自社のサービスや商品は、どういった層に関心が高いのか?
ターゲット設定はどういう顧客・企業なのか?をしっかり把握し、対応を考える事前準備が必要です。
また、企業側から電話をかけた際に、スムーズに説明が出来るよう、予め、トークスクリプトやマニュアルを用意しておくことも必須です。
このトークスクリプトやマニュアルが、しっかり設定されていれば、相手に好印象を与え、その後の話もしっかり聞いてもらえたり、相手からお話を聞き出せる可能性が上がります。
逆に、トークスクリプトやマニュアルの設定が甘く、想定していたことと異なった返答が返ってきた時に、会話が途切れてしまったりすると、せっかくの準備も台無しになってしまいます。
アウトバウンドコールにて、商品やサービスの売り込みを行なう場合は、調査~トークスクリプト等の設定まで、綿密な準備が必要となるのです。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスとは、直訳すると『顧客の成功』という意味の言葉です。
アウトバウンド業務における『カスタマーサクセス』とは、顧客の成功を導くために、企業側が能動的に提供する業務のことを指し、企業側から能動的に関わっていくことで、顧客の成功の実現を支援します。
これまでも、顧客へのカスタマーサポート・アフターフォローは、ほとんどの企業が行なっておりましたが、基本的には、サービスや商品に何か不明点があった時や、不具合が出た際など、顧客から問合せがあった際に対応するという受動的なものでした。
一方、カスタマーサクセスは、顧客から求められた時だけでなく、普段から能動的に顧客と関わり、“顧客の求めるゴール”を把握した上で、自社の提供している商品や、サービスの効果を発揮させる使い方のガイドをします。
カスタマーサクセスが注目されるようになった背景として、スマートフォンの普及などに伴い、近年、サブスクリプション型のサービスの普及も、拡大してきたことが大きいと言われています。
サブスクリプション型のサービスは、これまでの『1回買い物をしたら終わり』というビジネスモデルとは違い、
利用期間に応じて、利用料を支払うサービスとなるため、“購入してもらう”だけではなく、“購入(契約)してもらったサービスを継続してもらう”ことが、目的となりました。
そのため、新規顧客へ購入に繋げるための営業活動や、購入後に不具合等が起きた場合のサポートだけでなく、いかに、顧客にサービスを継続してもらうためのサポートをしていくかが重要となります。
同じアウトバウンドコールでも、新規顧客へ向けて発信する『テレアポ』と、既存顧客や休眠顧客に向けて発信する『カスタマーサクセス』とで、それぞれ対策や事前準備が異なるのです。
カスタマーサクセスが注目されるようになったことで、自社の提供するサービスや商品、また、ターゲットとする顧客に合わせて、対応している企業が増えているようです。
まとめ
今回は、『インバウンド』と『アウトバウンド』の違いや、近年の傾向について、ご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
インターネットが普及する前は、各企業の営業マンが訪問して営業活動を行なったり、新規顧客へ向けて電話をかけ、アポイントを取る事が主流でした。
しかし、インターネットや、スマートフォン等の普及により、誰でも気になる事があれば、すぐに調べることが出来るようになった今、気になる事を調べて、その上で、顧客側から問合せをするのが主流になってきました。
それに伴い、問合せをくださったお客様へ営業活動を行なうインバウンド型の営業体制を取っている企業も増えてきています。
弊社CUBE電話代行サービスでは、そのようなインバウンド型の営業活動を行なっているクライアント様の代わりにお電話を受電するサービスをご提供しております。
せっかくホームページなどを見て、サービスや商品に対してお問合せをくださったのに、肝心の電話が繋がらなければ、新規顧客を逃してしまうことになりかねません。
ご多忙なクライアント様に代わり、私たちがお電話をお受けすることで、新規顧客も逃すことなく、獲得出来ていると、現在ご利用中のクライアント様からも嬉しいお言葉を多数頂戴しております。
些細なご希望でも、CUBEスタッフがお伺いし、各クライアント様に合わせた対応を行なっております!
まずは、ぜひ一度、お問合せくださいませ!
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