『入社してすぐに、電話対応を任されることになったけど、
今まで電話対応の経験が無くてうまくできるか不安…。』 

『一度、クレームの電話で怒鳴られてしまい、電話対応が怖くなってしまった…。』

こんな思いを抱えている若手社員も多いのではないでしょうか。

しかし、電話対応も立派な顧客対応の業務です。
苦手だから、嫌だからといって逃げるわけにはいきません。

では、周りの電話対応が上手な先輩社員たちは、
一体、どのように、そのスキルを身に着けたのでしょうか?

実は案外、簡単なコツを意識して電話対応を行なうことで、
劇的に、電話対応の印象をアップさせることが出来るんです!

今回は、電話対応を上達させるコツについて、お伝えさせて頂きます。

電話対応って、そもそもどんな仕事?

電話対応は、業務量の少ない新人社員に割り振られる業務という印象が強いため、
誰でも出来る簡単な仕事だという印象を持たれがちです。

ですが、電話対応は、ただ相手の用件を聞いて、担当に伝言するだけの仕事ではありません。

大切な顧客と直接やり取りするのですから、
高いビジネスマナーと、接客力が求められることは、もちろんです。

また直接、顔を合わせずに接客対応をするわけですから、
声と話し方だけで、好印象を相手に持ってもらう必要があるのです。

表情や姿勢・見た目などの要素を無くして、相手に好印象を持ってもらうためには、
普段の接客時よりも、より高いレベルでの話し方が求められるということです。

これは、なかなか新人が一朝一夕で手に出来るスキルではありません。

しかし、コツを知っておくことで、相手を不快な気持ちにさせない、
自社のことを好きになってもらう電話対応をすることが可能です。

信頼関係を築くためには、日々の丁寧な対応の積み重ねが大切です。

たかが数分程度の電話対応といえども、
取引先や大切な顧客へ与える会社の印象への影響は、大きいです。

手持ちの作業で忙しい時に「この忙しい時に電話なんて!」・
「メールで連絡してよ。」・「私に言われても…」というような対応と、
大切な顧客からの電話に「ありがとうございます。」・
「せっかくお電話をいただいたのに、担当者が不在で大変申し訳ございません。」と、
心から申し訳ない気持ち、それが相手に伝わる対応とでは、全く印象が異なります。

顧客の気持ちに寄り添った対応が出来たなら、直接、担当に取り次げなくても、
伝言を社内の者で承ったという事実が安心感に繋がるのです。

そして、その伝言内容の通りに、すぐに担当者が折り返し対応をすることで、
信頼関係を少しずつですが、築いていくことが出来ます。

しかし、信頼関係というのは、
一人のスタッフの杜撰な電話対応で、あっという間に崩れてしまいます。

電話対応の質ひとつで自社の印象を、
『きちんと社員の教育が行き届いていて、顧客を大切にする会社』と、
『HPや広告で良いことが書いていても、顧客を大切にしない会社』に、
大きく分けられてしまうのです。

電話対応が上手くなるコツ①:事前準備をしっかりする

事前にお電話の約束がない限りは、電話は突然鳴るものです。

だからこそ、事前の準備が何よりも大切なのです。

電話に出ても、メモやペンが手元に無ければ、
最悪の場合、伝言内容や相手先の会社名や氏名を忘れてしまったり、
間違えてしまうことになります。

電話対応のフローや聞き取る内容が頭に入っていなければ、
うっかり対応に必要な情報を聞き逃してしまい、再度、担当から同じことを確認したり、
折返し先の電話番号を聞き取り忘れて、
『こちらからお電話をすることも出来ない…』なんてことにも、なりかねません。

必ず、デスクの上の電話機の近くには、
・表紙をめくらなくても、すぐに書き込める付箋などのメモ用紙
・受話器で片手がふさがっていても、片手でペン先をさっと出せて書けるノック式のペン

などを用意しておきましょう!

また、自社の電話対応フローを用意し、
電話をする際に、目に入る場所に貼っておくなどしておくことで、
聞き忘れの防止や、とっさに言葉に詰まった時、
クレーム等のイレギュラーな対応が発生した際も、慌てずに対処をすることが出来ます。

(基本の電話対応フローはこちらで詳しくお伝えしています:テンプレート付き電話対応マニュアルを解説 |新人の電話研修に悩む人事・教育担当者必見!

また、特に社内のことに、まだ詳しくない新人のうちには、
社内デスクの位置や内線番号表といったものを電話機の近くにすぐに取り出せるよう、
置いておくのも重要です。

電話の問い合わせに自分で対応できない業務が多いうちは、
営業時間前に社内スタッフの外出スケジュールなどの予定を、予め確認しておくと、
保留ボタンを押して、担当スタッフが在席中かどうかを確認する手間が省けるので、
さらに電話対応がスムーズに行なえるようになります。

電話対応が上手くなるコツ②:聞きとれない・わからないときは正直に

電話対応において難しいのが、『正確に情報を聞き取る』ということです。

実際に聞き取りに不安があるから、“電話対応が苦手”という若手社員も多いです。

しかし、電話に慣れた先輩社員でも、聞き慣れない社名や用語、
珍しい名前などは、一度で聞き取れないものです。

では、電話対応が上手い人は、どうしているのかというと…、
聞き取れない・わからないときに、聞き返す方法をいくつか知っているのです。

「恐れ入りますが、もう一度、御社名をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「申し訳ございません。音声が乱れておりましたので、
○○の後、何とおっしゃたのか、もう一度、お聞かせ願えますでしょうか?」
「念のため、もう一度、御社名とお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

など、いくつかの聞き直すフレーズを用意しておくとよいでしょう。

一番まずいのは、
「“いもと”か“きもと”どちらかわからないけど、
聞き直すのは失礼だから、あやふやなままだが担当に報告しよう。」や、
「用件を聞いているうちに会社名をわすれてしまったけど、
担当なら用件を聞いたら、どの会社かわかるだろう。」などと、
わからなかったことを、そのままにしてしまうことです。

必ず『聞き取れなかった』・『わからなかった』・『忘れてしまった』などという場合は、
上記のような文言を使って、確認するようにしましょう。

もう一度、聞いても、よくわからなかったという場合には、
「失礼ですが、お名前の漢字は、どのようにお書きになりますか。」などと、
聞いてみてもよいでしょう。

珍しいお名前の場合は、漢字を知ることで正しく聞き取ることが出来るケースが多いです。

さらに、間違いを防ぐために、
「復唱いたします。○○商事のA様でいらっしゃいますね。」と復唱確認をしましょう。

もし、そこで間違いがあれば、相手の方が間違えを指摘してくれるので、
間違ったまま担当者に伝言してしまうというミスを防ぐことが出来ます。

電話対応が上手くなるコツ③:すぐに対応できない場合は代替案を

電話での問い合わせに自分が対応できない、
さらに、担当者が不在ですぐに対応できないという場合には、
その旨をお伝えし、謝罪のうえ、折返しのお電話などの代替案を提案しましょう。

折返しが必要でない場合であれば、
「では、改めてこちらからお電話します。」・「では、伝言だけお願いします。」などと、
相手からお申し出がありますので、その通りに対応するとよいでしょう。

伝言は、もちろんですが、お相手から「再度、改めます。」や、
「担当の携帯電話に連絡してみます。」などと仰った場合でも、
いつ誰からお電話があったのかという報告は、必ず担当者に報告することが大切です。

お相手にも、きちんと担当に伝えるということを知っていただくために、
「お電話があった旨を、担当の者に申し伝えます。」と一言添えると、
お相手の方の安心感にも繋がります。

また可能であれば、「差し支えなければ、簡単にご用件をお伺い出来ますでしょうか?」と、
用件を聞いておけば、担当宛に再度お電話が入った際に、スムーズに対応が出来ます。
そのため、ご用件は「本人にしか話せないので」等と断られない限りは、
お伺いしておく方がよいでしょう。

折返しのお電話をご希望された場合は、必ず折返し先のお電話番号をお伺いします。

着信番号が電話機本体に表示されているケースが多いとは思いますが、
この日は、たまたま事務所電話から電話をかけたけど、
基本は、外出していることが多いから、携帯番号に折返し電話をしてほしいなど、
お相手の事情を優先する必要があるからです。

また、お相手のご都合の良い時間帯を事前に伺っておくことも大切です。
これらを聞いておくことで、折返し電話のすれ違いを防ぐことが出来るので、
お相手にも、担当者にも、何度も手間をかけずに済むのです。

こういった小さな気遣いが、顧客や社内間での信頼関係を築くことにも繋がります。

今すぐに自社の電話対応を改善したい!というときは?

『産休や育休取得者が重なった』・『受注件数が増えた』などの理由で人手不足になった。

だから、『電話対応の研修や教育に人員や時間を割けない…』などと、
お困りの経営者や人事部長さんも多いのではないでしょうか?

電話対応は、回数をこなした実践で慣れていくことが大事ですよね。

ですが、いつ・どんな内容のお電話が入るかわからないのに、
教育担当者のフォロー無しで電話対応を新人社員に任せっきりにしてしまうと、
予期せぬ二次クレームなどのトラブルを招くことになりかねません。

そうすると結局、そのトラブルのフォローに、
先輩社員の時間や人員を必要とする結果に陥ることもあるのです。

こういったことを防ぎつつも、より良い電話対応で、
大切な顧客や取引先と強固な信頼関係を築きたいという会社様には、
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