私は趣味で、休日は、よく絵や漫画を描いています。
脳のイメージとそれを出力する手の摺り合わせをしながら、限りなく完璧な再現を目指して描いています。
それは一定の期間が立つと、何を描いても、うまく形にならない停滞期に入ります。
そういう時は、むしろ、これまで以上に絵を描きます。
すると、また突如として、進化を遂げて、スラスラと描けるようになります。
そして、また期間が経つと停滞、そして進化、停滞、進化、停滞、進化を繰り返します。
仕事にも、同じ要領で当てはめることが出来るのではないかと考えています。
私は以前、建築業界の事務をしていて、その関係の電話をよく取っていました。
しかし、知らない世界の知識を吸収したかったことと、電話対応が楽しいので、それに特化した仕事に就きたくて、CUBEの電話代行にたどり着きました。
それからは、絵と同様のサイクルを繰り返しています。
最初は、何を言えばいいか分からず、うまくご案内出来ないことがほとんどでした。
ですが、受電を重ねるうちに、少しずつ出来るようになってきます。
すると今度は、出来ることと出来ないことの間で、乖離が生まれます。
やり取りをしている間は、しどろもどろだったのに、終話の運びになると、俄然、流暢に話していました。
私目線としては、『せめて言い慣れている箇所だけでも!』と考えていました。
しかし、お客様目線からだと、電話を早く切りたがっていると解釈されても、是非もない応対でした。
全体のテンポを重要視することが、必要になります。
些細な音の速度や高低も、どう解釈されるかは、お客様に委ねられています。
それを自覚した上で、受電を重ねると、テンポを把握出来るようになります。
すると、また新たな課題が出来る。乗り越える、出来る、乗り越えるを繰り返します。
出来ない時期は、本当につらいですが、そういうルーチンがあることを客観的に理解出来ているだけで、ネガティブな感情は、薄れるように感じます。
もちろんお仕事なので、結果と責任が伴います。
しかし、お客様や先輩方から学ぶ機会を存分にいただき、趣味と同じサイクルで、成長を実感することで、楽しいと思えるのも事実です。
また、折を見てお客様のお仕事内容についても、調べたりしています。
例えば、司法分野なら、お恥ずかしながら、弁護士と司法書士と行政書士の違いも、今まで分かりませんでした。
裁判で使われる書類の名前、部署の役割、裁判の手順等々、あらゆることを、とことん調べてみます。
それは、今すぐには反映出来ないことかもしれませんが、私がひとしきり基本的な応対が出来るようになった頃に、役立つはずだと考えています。
断片的に覚えていることも、それが会話の中に現れた時、突如として意味が繋がります。
お客様の話した内容から、お客様のおかれている状況や、伝えたいことまで把握することが、容易になるかもしれません。
電話代行に求められる『臨機応変』の助けになるかもしれません。
私は、まだ入社して1か月半の新人なので、まだまだ推測の域を出ることが出来ません。
しかし、成長は日々実感しているので、いずれ来るはずの成長に備えて、研鑽を積みます。
最終的に、それがお客様に還元出来る形となって、現れればいいなと考えています。