最近では、私たちの行なっている電話代行のサービス以外にも、色々な代行業が出てきています。電話代行や家事代行や運転代行などは、比較的昔からあるサービスかと思いますが、お墓参り代行や、退職代行などの新しいサービスも行なわれているようです。このような新しい代行サービスを使ったことがあるという人に身近に出会ったことはありませんが、テレビなどで特集されているのをたまに見かけます。
 この前、退職代行の現場をテレビで見ました。退職を伝えるのを頼みたい人から、退職代行の会社にラインで依頼が届き、依頼を受けると、依頼者の会社の人事担当にお電話して、「有給を消化しての退職をご希望です」と伝えていました。あまりに唐突なお電話で、人事担当の方の戸惑った様子のお声が印象的でした。いきなりのことなので、そこで退職をすぐに受けるわけではなく、本人と話したい、と伝えていました。それに対して、退職代行のスタッフは「では、一度そのように伝えます」と言っていましたが、冷たい感じがしました。お盆明けなどは特に退職代行を利用される方が多いそうで、取材の映像の中では朝からたくさんの依頼がラインで届いていました。
 退職代行のお仕事も電話代行のお仕事と同じで、依頼者から依頼を受けて電話でお話しする点で雰囲気は似ていましたが、退職の旨を突然知らない人から伝えるお電話は、とても一方的な電話に感じました。代行で退職を頼まないと、退職すらできないほど追い込まれてしまう状況になってしまう会社にも問題はあると思うのですが、お世話になった会社なのだから、それくらいは自分で伝えた方が良いのではないか、という気もします。民法では、雇用期間の定めのない者は2週間前に退職を伝えれば、いつでも退職出来るとありますが、退職代行を利用して辞めるとしても、最低限のマナーを守って辞めることは必要です。
 いろいろなことがネットやメールで済んでしまう世の中になりましたが、退職代行のニュースを見ていて、電話を使ったビジネスは日本ではまだこれからも新しいものが出てきそうだな、と思いました。退職を代行でお願いするなんて、今までは思いつかなかったビジネスだと思います。電話代行のお仕事をしているとメールでの対応よりも電話が良いとおっしゃる方は、まだたくさんいらっしゃいます。
世の中をより良く、便利にしていくのに電話は欠かせない道具だと思います。

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