もう11月になるのですね。四季の中で一番秋が好きなのですが、今年は残暑が尾を引き「秋」を感じられる期間が短かったような気がしています。
先日のHalloweenでは、我が家は家族全員なかなか本気の仮装で、知人のファミリーとハロウィンパーティを楽しみました。
ミニオンズになった1歳の息子は、まだまだよく分かっておらず、着せられている感満点でしたが、3歳の娘の方はティンカーベルのドレスが嬉しいのか、ドレスを買ってから毎日「ドレス着たい!!Please,Please!!」と、せがまれ、根負けして近所のスーパーにティンカーベルで行ったり…というのも、この年齢ならではの微笑ましい記憶だと思っています。
さて、今回はアメリカ人である主人が混乱する、日本の独特の習慣について、少しお話しようと思います。
先日家族のお祝い事の日取りを決めていた時に、私の父が【六曜】を元に日取りを選んでいたのですが、主人は完全に「???」となっていました。
重きを置いているかは別にして、おそらく日本人であれば殆どの方がなじみがあると思うのですが、外国人からしたら「なんだそれは?」という習慣なようです。
それもそうですよね。私も改めて説明しようとすると、意外に【大安:吉日/仏滅:凶日etc】それぞれのニュアンスは分かっていても、由来や意味などは全く分かっていませんでした。
調べてみたところ、どうやら中国で生まれた思想で、日本に伝来したのは鎌倉時代~室町時代。江戸末期に庶民の間で広がったそうですが、実は全く根拠のない迷信であるとして、明治政府が一切禁止にした、という経緯もあるようです。
結局、まともな説明も出来ないまま、日取りは大安の日曜日に決まったのですが、日本にはこういった暗黙の了解のしきたりや共通の認識が意外に多いことに気づかされます。
ビジネスに置き換えてみても私たちが日常的に使用している「いつも大変お世話になっております。」のフレーズや、尊敬語・謙譲語の使い分けなど、英語(多言語でも…)にピッタリと翻訳出来ないことが少なくありません。必ずしも正確に一言一句訳す必要はないと思いますが、日本語は改めて突き詰めていくと難しい言語だな、感じさせられます。
因みに、「いつも大変お世話になっております。」を英語訳に当てはめてみると、「Thank you very much for your support.」と訳されましたが・・どうもニュアンスが違いますよね。
間違ってはいないけれど、私たちが普段使っているニュアンスはどちらかと言うと挨拶の延長のようなイメージではないかな、と思います。結局のところスッキリする意訳は見つけられませんでした。
余談になりますが、FSI(米国のForeign Service Institute)が、言語を英語話者にとっての習得難易度によって、グループ分けしているのですが、日本語は一番難易度の高いグループ4に設定されていました。ただえさえ、言語そのものも一番遠い部類に属しているのに、そこに習慣やしきたりが加わって、日本語・日本文化を理解して生活するのは外国人にとってはなかなか難しいようです。ただ、主人が言うには、「もう、違い過ぎて、それを面白がっている!」との事でした。六曜の話からは少し派生してしまいましたが、私もまだまだ英語・他文化を学ぶ身として、その姿勢を見習いたいと思います。何事にも“楽しむ姿勢”というのは大事だと思いますので、語学に限らず、何かに取り組まれている方は、根つめずに“面白がる”ぐらいの気持ちで臨んでみるといいかもしれないですね。