皆さんは、お電話で別の人と間違われた経験はありませんか?
私は仕事柄、電話対応をしていることもあり、頻度としては多い方かと思いますが、皆さんもお電話に出て親や兄弟・姉妹と間違われたりした経験は何度かあるのではないでしょうか。
その原因の一つとして考えられるのは、単に声が似ているということです。家族と声が似ていると言われることはよくあることかと思いますが、家族同士でなくても例えば、電話対応の女の人ってみんな声が似ているなと思われたことはないでしょうか。何を隠そう、私自身も自分の声にあまり自信がないため、先輩方の素敵な笑声を参考に、話し方やテンポ、声の出し方などを研究し、日頃まねしていたりもするので、もし間違えてもらえるくらい似ているなら嬉しい限りです。
でも実は今回、この疑問に関して調べている時に思わぬ事実を知ってしまいました。それは、電話で相手に聞こえている声は、実は本当の自分の声ではない可能性があるということです。皆さんは、この事実ご存知でしたでしょうか?私は今回初めて知ってとても驚きました。
これは全ての電話ということではなく、固定電話の通話の場合は、電線にその人の声の波形そのものを電気の波形に変換して送っているため、相手にはそのまま自分の声が聞こえる原理になっているそうです。しかし、携帯やスマホでの通話、つまり無線での通話の場合、予めある音の辞書のようなものと喉や口の形のパターンから、その人の声に聴こえるものを組み合わせて選び、本人に近い声を作り出して音声を届けるということが一瞬で行なわれているため、厳密には本当の自分の声ではないということなのだそうです。これは、全ての人の声を識別して届けるとなると、データ通信量が膨大になってしまい、回線がパンクしてしまう恐れがあるため、携帯やスマホなどはこういった方法が採用されているようです。
ということは、いくら先輩の素敵な笑声をまねしていても、元の自分自身の声を分析され、私自身の声にそっくりな音声を作り出されて、相手に届いている可能性があるということなのでしょうか。確かに、留守番電話に入れたメッセージをあとから聞き返してみたら、自分がイメージしていた声と違うと感じたことがあった気もします。
結果的に、私のものまねの賜物なのかどうかは分からないままですが、スマホでお電話いただいた方へ私の声に限りなく近い音声が届けられている場合は、そもそも私が発する声を素に作り出されているのですから、誰かのものまねだけに頼っていては駄目だということは分かりました。
これからは、自分自身の声や発声の仕方なども見つめ直す必要があるようです。
お電話いただく方皆様に素敵な笑声だったなと気持ち良くお電話を終えていただけるよう、日々精進してまいります。