突然ですが、皆様はお電話口でご家族の方と間違えられた経験はありませんか。
CUBEでは複数のスタッフにて数百社のお電話を受電している為、同じ会社様のお電話を続けて受電することはあまりありません。ですが、「さっきお電話取っていただいた人ですよね」等と前に受電したスタッフとお客様に間違われることが時々あります。
「電話の音声は本人の声ではない」という話を聞いたことはありますか。
正しくは「携帯電話やスマホの音声は本人の声ではない」のです。なんと、携帯やスマホでお電話をした場合に聞こえる音声は合成音声なのです!
固定電話の場合は、糸電話と同じような原理で声が聞こえています。つまり、糸が震えて声が届くように、固定電話では声を電気の波形に変え、電線に乗せて声を送っています。その為、原理的には固定電話の場合は、口から出たそのままの音声を聞いています。
しかし、携帯電話やスマホなどの無線の電話の場合は、音声を忠実に高音質でデジタル化した場合、そのデータ量は膨大となってしまい、モバイル通信が出来なくなり、回線がパンクしてしまうのです。
そこで、安定した通信を確保するために「CELP」という技術を用いて、音声をデジタル信号化するための符号化方式が使われております。
CELPでは音声を声の特徴と音韻情報に分類し、音韻情報だけをデータ化します。そして、声の特徴に関しては、約2500種類の音が登録された「コードブック」と言われる音の辞書を使って、話し手と似たような音声を作り上げているのです。聞き手側は、音韻情報とコードブックで指定された番号をベースに、相手の声を合成し音声を聞いています。なんと携帯電話では、この処理を0.02秒で行なっているそうです!!
携帯電話でもより忠実に本人の声を再現する研究が日々行われています。いつかお電話でも対面でお話ししている声と同じ声でお話し出来る未来が楽しみですね。