2017年に入り早くも2か月が経ちました。
まだまだ肌寒い日が続きますが、暦の上ではもう立春になっていますね。
春がやってくる立春。その前日が「節分」です。
節分に関する行事は全国各地で行われており、誰もが知っている行事ではないでしょうか。
でも、本来の節分は年に4回あったということ、ご存じでしょうか。
なぜ豆まきをするようになったのか気になりませんか。
今回は、立春を前に節分について改めて目を向けてみます。
●「節分」とは
「節分」は「季節の分かれ目」「季節を分ける」ということを意味しているそうです。
季節には春夏秋冬があり、本来はそれぞれの季節の分かれ目、つまり立春・立夏・立秋・立冬の前日のことをそれぞれ「節分」といいます。
しかし、次第に「節分」といえば専ら立春の前日のことを指すようになりました。
かつて、春夏秋冬の中で、すべての生きものが生まれ出る春という季節は、新しい年の始まりであると考えられていました。
立春は新しい年の始まりの日であり、立春の前日の節分は一年の最後の日でした。
そのため、立春前の節分には、大晦日と同じ性格を持った、さまざまな年迎えの行事が行われていたそうです。
今でも節分のことを「年取り」「年越し」などという地方もあります。
このように、立春の前日の節分は他の季節の節分とは異なり、一年の境ということから特別な意味を持つようになりました。
このため、立春の前日の節分だけが、現在も残っていると考えられているそうです。
●豆まき(豆打ち)
「節分」と聞いてまず思い浮かぶのは、豆まきではないでしょうか。
節分の中心となる行事です。「豆打ち」ともいいます。
豆まきは、新年を迎えるにあたって、家から悪霊や災厄を追い払うために行っていた行事が、現在まで続いているものです。
節分の日には、全国の寺社や家庭で、豆をまいて鬼退治をします。
日本では、古くから、米や豆には穀物の霊が宿っており、その霊力によって悪霊や災厄を祓うことができると考えられており、米や豆をまいてお祓いをする習慣があります。神事の散米や節分の豆まきもその一つです。
疫病・災害などが鬼にたとえられ、大豆で鬼の目を打つので「まめ=魔目」であるとも、また「まめ」は「魔を滅する」に通じるともいわれています。
まく豆は炒った大豆で、「福豆」ともいいます。
大豆は前日に、一升枡か三方に入れ、神棚にお供えしておきます。神棚がない場合は、目線の高いところに白い紙を敷いてお供えしたり、南の方角に置くとよいそうです。
節分当日は、日暮れまでに豆を炒り、夜になったら豆まきを始めます。
ちなみに、豆を炒るのは、拾い忘れた豆から芽が出るとよくない、といういわれがあるからだそうです。
次回に続きます。