行動のエスカレーションとは、ひとたびある行動を選択すると、その後の状況の変化を省みず、当初の方針のまま深入りしてしまいがちな傾向をいう。行動を取り巻く諸条件が、時の経過と共に変化し、それまでにとって来た行動方針を変えなければならないことを示していても、既に投入した費用や踏力や時間に縛られたり、はじめの決定を正当化するのが目的になったような形でお資源配分を継続したりすること。当初の行動を決断したときの自己否定を回避すること。
パイの大きさは決まっている、という思い込み・迷信は、双方で分配されるパイを奪い合う交渉の場合(労使交渉などの場合)に起きやすい。優先順位のある複数の交渉項目がある場合にはトレードオフの実現による問題解決型の交渉にすることができる。
係留効果(アンカリング)とは、船が錨(いかり)を降ろす(ここまでは正しい)ように、波や流れで、わずかに移動しても、その場にとどまるように、交渉でも、交渉に入る際の最初の構えや自他が最初に提示した条件を基準にし、そこに固着してしまう心理作用をいう。交渉による最終合意の内容は、交渉中の譲歩行為よりも、最初の提示条件に影響される。交渉の前に高い達成目標を定めておくことは、相手方の最初のオファーの係留効果を押さえるのに役立つ。これが誤り。
交渉の枠付、枠付作用(フレーミング)は、全く同じ条件でも、プラスの枠付をするか、マイナスの枠付をするかにより、選択者の心理が影響を受け、その選択結果は異なる。その枠付の仕方により、よりリスクの高い方を選択してしまうという非合理的判断がなされる。リスクの回避型、中立型、追求型という選択態度の分類。
よって、(3)が正解です。

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