一昔前に比べ、プライベートでは電話をほとんど使わないという人が増えています。
また、プライベートで電話を使っていたとしても、プライベートとビジネスにおいての電話対応は全く異なる点が多くあるため、「会社の電話対応に関しては苦手意識がある」と感じる若い世代の人は多く存在します。
しかし、オフィスで働くほとんどの人にとっては、電話対応を完全に避けて働く、ということは難しいと言えるのではないでしょうか。
本記事では、自社の電話対応に何かしらの課題があると感じている方に向けて、受電や家電時の基本マナーとポイントをご紹介していきます。
【目次】
電話対応の重要性
まず、ビジネスにおいて電話対応の印象の良し悪しは、会社の印象の良し悪しに直結すると言っていいでしょう。
たとえば、電話で商品やサービスについて問い合わせを入れたとき、相手が不機嫌そうな話し方だったり、言葉遣いが悪かったり、話を聞かない人だとしたら、はたしてその企業から商品を買いたい、サービスを提供してほしいと思うでしょうか。
もし、同じ商品やサービスが同価格で別の企業から提供されていたとしたら、恐らく別の企業で購入をすることになるでしょう。
逆に、電話対応が良ければ会社の印象が良くなり、提供する商品やサービスの付加価値を高めることになるのです。
ビジネスにおいては、電話対応一つでその後の業績が大きく異なってしまうことがあるのです。
電話対応時に大切なポイント
受電、架電にかかわらず、電話対応時に忘れずにいたいポイントがあります。
それは、「電話の相手を大切に思う気持ち」です。
きれいな敬語や言葉遣いが出来たとしても、言葉に気持ちがこもっていなければ、相手には冷たく聞こえてしまうものです。
反対に、きれいな敬語や言葉遣いが得意でなかったとしても、大切に思う相手には丁寧に心を込めて話が出来るはずです。
また、同じく、相手を大切に思えばしっかりと話を聞く「傾聴力」にもつながります。
「会社の代表として、相手に敬意をもって対応する」という意識を持つことが、電話対応時の大切なポイントと言えるでしょう。
受電時の電話対応のマナー
電話対応に大切なポイントである「相手を大切に思う気持ち」を踏まえたうえで、次は受電時と架電時のマナーについてご説明します。
受電時の押さえておきたい電話対応のマナーは、大きく4つあります。
・迅速な対応
・正確な聞取りとメモの徹底
・不明点の確認とフォローアップ
・相手の後に電話を切る
です。
迅速な対応
電話対応マナーとして「相手をなるべく待たせない」という点が挙げられます。
特に入電時は、2コール程度で受電するように心がける必要があります。
なぜなら、架電者側の多くは、電話を3コール以上鳴らすと「待たされている」という気持ちになるためです。
入電から3コール以上鳴らしてしまった場合は、なるべく相手を不快にさせないような工夫が必要です。
具体的には、下記のように受電時の言葉を変える方法があります。
2コールで受電「お電話ありがとうございます、◇◇株式会社でございます」
3コールで受電「お待たせしました、◇◇株式会社でございます」
それ以上で受電「大変お待たせいたしました、◇◇株式会社でございます」
正確な聞き取りとメモの徹底
電話は他のコミュニケーションツールと違って、相手の社名や名前、用件を目視で確認ができません。
そのため、耳で聞いた情報を正確に聞き取ること、そしてそれを書き留めておく必要があります。
正確な聞き取りに関しては、「復唱確認」が有効です。
復唱確認の具体的な方法は下記のように行うと良いでしょう。
・相手が名乗った後の復唱確認
「株式会社△△のA様でいらっしゃいますね、いつもお世話になっております」
・伝言内容の復唱確認
「復唱させていただきます。先日送付いただいた~~の書類は、○月△日までに返送が必要とのことですね。担当のBが出先から戻り次第、必ず申し伝えます」
・折り返し先の復唱確認
「念のために復唱させていただきます。C様のお電話番号は、00-0000-0000でございますね」
また、復唱確認は出来ていてもメモを残していない場合、後になって「電話をかけてきた人の名前がわからない」「折り返し先の電話番号がわからない」「伝言する用件がわからない」という事態は大いにあり得ます。これは大きなトラブルを招くことになるため、復唱確認とあわせてしっかりとメモを取ることが電話対応の最低限のマナーと言えるでしょう。
不明点の確認とフォローアップ
電話対応中に聞き取れなかった言葉があった場合、「聞き返したら失礼だから」と、そのままにしておくと、聞き返すよりも失礼な事態に陥ったり、もっと大きなトラブルになったりしかねません。
不明点の確認にはクッション言葉を使ってフォローアップするとマナー違反にはなりません。
例えば、下記のようなクッション言葉を使うと良いでしょう。
「申し訳ありません。お電話が遠いようですので、今一度お伺いしてもよろしいでしょうか」
ここで大切なのは「お電話が遠い」という言い方です。
「声が聞こえません」と伝えてしまうと、電話相手の話し方や声のボリュームに問題があると言っているように聞こえてしまうため、「電話が遠い」という言葉を使うことがマナーとされています。
毎回「お電話が遠い」というのも違和感がありますので、シンプルに下記のような聞き方でも問題ありません。
「大変申し訳ございません。もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
相手の後に電話を切る
電話応対では、目上の人やお客様より先に電話を切らない方が良いとされています。
話が終わったのですぐに受話器を置いたら、先方から「そちらの社員は失礼だ!」とクレームの電話がかかってくる可能性があります。
特に、先に電話を切られた上に「ブツッ」と電話を切る音が聞こえることに大きな不快感を覚える人は多く、マナー違反とされています。
電話のクロージングの方法としては、下記のような流れがスムーズです。
「私、加藤が承りました。お電話ありがとうございました」…(無言で相手が電話を切るのを待つ)
↓
手で受話器のフックを静かに押して電話を切る
↓
受話器を置く
もし、電話相手も無言で電話を切ることを待っている場合は、「お先に失礼いたします」と一言伝えてから、静かに電話を切るようにすると良いでしょう。
架電時の電話対応のマナー
家電時の電話対応のマナーにも大きく4つのポイントがありますので、順番にご紹介します。
・事前準備と適切な時間帯の配慮
・最初の挨拶と自己紹介の徹底
・用件を簡潔に伝える
・不在時の対応を決めておく
事前準備と適切な時間帯の配慮
受電対応と架電対応の大きな違いの1つとして、架電の場合は事前準備ができることです。
誰に、何を伝えるのかを頭で整理するだけでなく、メモに要件を箇条書きで書き出しておくと、伝え漏れを防ぐことができます。
また、会話中に何を話していいかわからなくなることも防げるため、慌てずに済むでしょう。
架電する際は自分の都合だけでなく、相手に負担にならない時間帯を選ぶようにすることもマナーです。
例えば下記のような時間帯は避けた方が良いでしょう。
・始業時間すぐ
・昼休み(12時~13時)
・終業時間ギリギリ
それでもどうしても急ぎ伝えたいことがある、もしくは、その時間帯でしか電話ができない場合は、下記のようなクッション言葉を使ってフォローアップすることをお勧めします。
「朝早くに失礼いたします」
「お昼時に申し訳ありません」
最初の挨拶と自己紹介の徹底
架電時に自己紹介をせずに用件から話し出してしまう人がいますが、これはマナー違反です。受電側が社名を名乗ったら、まずは挨拶と社名、名前をしっかりと伝える必要があります。
もし緊張してしまうようであれば、名乗り方のトークスクリプトを事前準備しておくと良いでしょう。
具体的に、下記のような挨拶と名乗りの定型文をいくつか用意しておくと安心です。
「おはようございます。◇◇株式会社のBと申します。~~部のD様はいらっしゃいますか」
「いつもお世話になっております。◇◇株式会社のBと申します。~~の件で午前中にお電話いただいておりましたが、ご担当のE様はご在席でしょうか」
「お世話になっております。◇◇株式会社のBと申します。~~の件でお電話しました。ご担当者の方はいらっしゃいますか」
用件を簡潔に伝える
伝えたい用件は、相手にわかりやすく簡潔に伝える必要があります。
「事前準備と適切な時間帯の配慮」の話にもつながりますが、伝える用件は前もって箇条書きで書き出しておくことに加え、どのように伝えたらわかりやすいのかをシミュレーションをしておくと安心です。
たとえば商品やサービスの説明を電話で行う場合、1から10まですべてを説明すると、相手は情報量が多すぎて疲れてしまったり、理解が追い付かなかったり、飽きてしまって別のことを考えたり…という状態になります。
人によっては、「もういいから資料を送っておいてください」と電話を切られてしまう可能性もあります。
電話応対の場合は、商品やサービスのアピールポイントや注意点を数点だけにまとめて、簡潔に説明すると、相手も興味を失うことなく話を聞くことができるのです。
不在時の対応を決めておく
電話した相手が必ずしも在席しているとは限りません。
もし相手が不在の場合はどうするのか前もって決めておく必要があります。
具体的には、
・改めて電話をかける
・伝言を依頼する
・折り返しの電話を依頼する
という選択肢があります。
架電者側から改めて電話をかけるように申し出る、もしくは伝言を依頼するのどちらかがスマートと言えるでしょう。
ただし、相手がいつ会社に戻るのかわからない時や、何度も電話をしているけれど不在が続いている場合は折り返しの電話を求めたほうがスムーズです。
改めて電話をかけなおす場合は、下記のような提案の仕方があります。
「もしお戻りの時間がわかりましたら、その頃にもう一度わたしからお電話差し上げてもよろしいでしょうか」
「改めてわたしからお電話させていただきたいのですが、何時ごろがご都合よろしいでしょうか」
電話対応の品質を高めるための対策
電話対応の基本的なマナーを受電と架電にわけてご説明しました。
次は、電話対応の品質を高めるための対策を具体的に2つご紹介します。
・電話和対応のマニュアルを用意する
・電話対応の外注を検討する
電話対応のマニュアルを用意する
自社専用の電話対応のマニュアルを用意しておくことで、一定水準以上の電話対応品質を保つことができます。
なぜなら、電話対応を全く知らないスタッフであったとしても、マニュアルがあれば目視で確認しつつ、練習することができるからです。
電話対応のマニュアルには、下記の内容を入れておくとわかりやすいでしょう。
・基本の受電の仕方
・基本の架電の仕方
・基本の電話応対でよく使えるフレーズ
・基本の電話応対の注意点
・自社でよくあるFAQ
・自社でよく使う用語
・自社で過去にあった聞き間違い等の注意点
そして、マニュアルを定期的に更新することが大切です。古い情報のままのマニュアルを使うことは、対応のミスやトラブルにつながるため注意が必要です。
電話対応の外注を検討する
電話対応自体を外注することも、電話対応の品質を高める方法の1つです。
電話対応の品質が良い電話代行業者に受電対応を任せることで、応対品質は一気にあがります。
そもそも、電話は企業の大切なコミュニケーションツールではありますが、社内スタッフの時間を強制的に奪うものでもあります。
特に受電対応は相手の都合の良いタイミングで電話がかかってきます。たとえそれが自社の繁忙期であっても、人手不足のタイミングであっても、トラブル時であっても相手にはわからないことです。
忙しいからといって電話のコールを放っておいたり、イライラした声で受電したりすれば、電話相手の不満や不安をつのらせる可能性が高く、クレームやトラブルに発展することもあります。
受電対応を外注することで、このようなリスクも軽減できるだけでなく、他のコア業務に集中できるようになると言えるでしょう。
電話代行なら「CUBEの電話代行サービス」
CUBE電話代行サービスは、「あたたかい、心からの応対」をモットーに、CUBEのクライアント様とそのお客様の強い信頼関係を築くことに努めています。
そのためには、オペレーターの応対品質を高水準で維持することが必須と考えています。
オペレーターの応対品質の高さには、好印象を与える「笑声」での対応や話し方、声の出し方、臨機応変な対応力、ホスピタリティの心などが必要です。
そのために新人教育には6か月間(計1020時間以上)を要し、その後「秘書検定」と「電話応対技能検定」の資格を取得してもらいます。
また、他社では珍しい「正社員」のオペレーターが責任をもって電話対応を行います。
CUBE電話代行サービスをご利用いただくことで、顧客や取引先の方の電話応対に関する満足度を向上させることができます。
料金は月額10,000円(税別)~です。
電話対応についてお悩みや不安がある方は、是非CUBE電話代行サービスにご相談ください。
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オンライン個別相談の予約はこちらから
お電話のお問い合わせは
0120-888-108
まとめ
メールやチャットが主流になっている現代では、電話対応の頻度は昔に比べて減っていると思います。
それでもやはり、企業にとって電話は無くてはならないツールの1つと言えるでしょう。
たとえ新入社員であっても、電話対応を行うのであれば、企業の「顔」として相手に好印象を与える必要があります。
しかし、好印象を与える電話対応を習得するまでには、多くの課題があります。
まずは教育出来るスタッフの確保、教育にかかる時間、人件費、本人たちのやる気や努力も必要です。
もし、応対品質の良い電話代行サービスを利用すれば、この課題をクリアし、顧客や取引先に「好印象」を与え続けることが可能となります。
そして顧客満足度向上を図りながらも、電話対応に使っていた時間を別の業務に回すことができるため、今までよりも効率的に働くことができるのです。
自社の電話対応に自信の無い方や、電話対応に割く時間を減らしたい方、もっとコア業務に集中したい方、人手不足の方、事務所の不在が多い方など、電話対応に少しでも悩みや課題を感じている方には大変おすすめのサービスです。
もっとサービス内容の詳細を知りたいという方は、是非、お気軽にCUBE電話代行サービスへお問い合わせください。
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