【目次】
弁護士がワークライフバランスを保つ重要性
弁護士が夜間や休日にも働くのは当たり前だと考える風潮が長らくありましたが、以下の理由により、弁護士にとってもワークライフバランスを保つことは重要です。
労働時間が長く休日が少ない実態を改善するため
弁護士の労働時間は、概して一般的な会社員よりも長い傾向にあります。1日10時間以上働く弁護士や、なかなか休みが取れない弁護士も少なくありません。
しかし、労働時間が長くなればなるほど、健康を害するリスクが高まります。厚生労働省によると、時間外労働が「1ヶ月に100時間」または「2~6ヶ月の平均が月80時間」を超えると疾病を引き起こすリスクが高いとされています。これが、俗に「過労死ライン」と呼ばれる基準です。
弁護士として活躍していても、健康を害しては元も子もありません。少なくとも過労死ラインを下回るように、働き方を改善すべきでしょう。
プライベートの時間を増やして生活全体の充実度を上げるため
ワークライフバランスを保つためには、仕事も大切ですが、プライベートの時間を確保して生活全体の充実度を上げることも欠かせません。しかし、労働時間が長ければ、それだけプライベートの時間は少なくなってしまいます。
また、弁護士は自由業であるため、始業時刻や終業時刻、残業、休日といった概念が希薄になりがちです。「いつでも働ける」という面ではメリットですが、その反面、仕事とプライベートの区別が曖昧となり、「いつまでも働かなければならない」ということにもなりかねません。
プライベートの時間を確保するためには、自分で意識してメリハリのついた働き方をする必要があるでしょう。
家事・育児の分担や介護にも対応できるようにするため
仕事に集中して取り組むためにも、安心して暮らせる環境を整えることは重要です。しかし、私たちの生活には家事や育児、時には介護など、多岐にわたる責任が伴います。家事や育児、介護などの負担は決して軽いものではありませんが、様々なサポートサービスを利用することで、その負担を軽減することは可能です。重要なのは、それぞれのライフステージに合わせたワークライフバランスを見つけることです。
弁護士がワークライフバランスを保つ方法
弁護士がワークライフバランスを保つための具体的な方法として、以下のことが挙げられます。
自分の理想の働き方を考える
まずは、自分にとっての理想の働き方を考えて明確にしましょう。
仕事とプライベートのどちらを優先するかの問題に正解はなく、個人の考え方や生き方に応じて決めるべきことです。
仕事を最優先にしたい場合は、家事代行サービスやベビーシッターなどを活用して、仕事に専念するのもひとつの選択肢となるでしょう。
プライベートを充実させたい場合は、業務量をほどほどに調整するのもよいですが、積極的に案件を受任しながらも効率的に業務をこなすという働き方もあります。
どのような働き方が自分にとって最も幸福度が高いのかを、最初に考えておきましょう。
就業先を慎重に選ぶ
自分の理想の働き方を実現するためには、就業先を慎重に選ぶことが大切です。
忙しくてもよいから高収入を確保したい場合は、大手の法律事務所や渉外事務所が就業先の有力候補となるでしょう。
中小規模の法律事務所では、収入や忙しさの度合いは事務所によって大きく異なるので、事前のリサーチが欠かせません。また、事務所によって取り扱い分野が異なるので、自分がどの分野で活躍したいのかを考えて事務所を選ぶことも重要です。
会社員と同じようにワークライフバランスを保った働き方をしたい場合は、インハウスロイヤーとして一般企業に勤務するのもひとつの選択肢となります。
独立開業も視野に入れる
マイペースで働きたい場合は、独立開業も視野に入れましょう。自分で事務所を独立開業すれば、すべてのことを自分で決められるため、働き方の自由度は高まります。
ただし、自由に働けることはメリットとなる反面で、意識してメリハリのついた働き方をしなければ、逆に激務となってしまう可能性もあります。この点については、次章で詳しく解説します。
事務員やパラリーガルを採用する
事務員やパラリーガルを採用して弁護士自身の業務量を減らすことも、ワークライフバランスを保つことにつながります。
電話対応や来客への対応、その他の事務作業や雑用は、事務員に任せることができます。
パラリーガルとは、弁護士資格は有しないものの、弁護士の指示・監督のもとで法律業務の一部を行う事務職員のことです。例えば、裁判書類の下書きや判例・文献などの調査、依頼者や関係者からの簡単な事情聴取などは、パラリーガルに任せることができます。
事務員やパラリーガルを積極的に活用することで、弁護士のプライベート時間を増やすことも可能となるでしょう。
小規模事務所ならワークライフバランスを保ちやすい?
独立開業する場合を含めて、小規模事務所で働く場合は、ワークライフバランスを保ちやすいといえます。ただし、いくつかの注意点もあります。以下で、具体的にみていきましょう。
労働時間や休暇取得の融通は利きやすい
小規模事務所なら、何時から何時まで働くのか、いつ休むのかなどについて、自分の裁量で決めやすいといえます。そのため、プライベートの予定も立てやすいですし、突発的な用事にも対応しやすいでしょう。
ただし、小規模事務所でも勤務弁護士の場合はボス弁の了解をとる必要があるため、思いどおりの働き方はできない可能性もあります。それでも、一般的な会社員よりは融通が利きやすいことが多いです。
業務量のコントロールに失敗すると多忙になる
小規模事務所では、業務量も自分でコントロールしやすくなります。ただし、事務所の経営を維持するためには、相応の件数の案件を受任しなければなりません。高収入を目指して案件を抱えすぎると、長時間労働をしなければこなしきれず、過酷な状況に追い込まれることもあります。
特に独立自営の場合は他の弁護士に手伝ってもらうことも難しいので、自分のキャパシティーを把握して、業務量を適切にコントロールすることが重要となります。
事務作業や雑用に追われて多忙になりやすい
小規模事務所では事務職員の数が少ないことが多いため、弁護士自身が事務作業や雑用に追われることも少なくありません。独立直後などで事務職員を雇用していない場合は、弁護士がすべての事務作業や雑用をこなす必要があります。
弁護士の本来的業務に支障をきたしやすい作業の代表例として、電話対応が挙げられます。法律事務所には日々、数多くの電話がかかってきます。弁護士が事務所内で空いた時間に書類作成などの仕事を進めようとしても、次々とかかってくる電話に対応していては集中力も途切れますし、効率よく仕事を進めることは困難です。
結局、書類作成などの仕事は夜間や休日に行わざるを得ず、多忙になりやすいといえます。
スタッフ管理にも時間と労力を割かれる
スタッフ(事務員やパラリーガル)を活用すれば事務作業や雑用、さらには法律業務の一部も任せることができ、仕事を効率よく進めやすくなります。しかし、スタッフ管理にも時間と労力を割かれてしまうのが悩みどころです。
スタッフを採用すると、雇用に関する手続きや日々の勤怠管理も必要ですし、十分な仕事をしてもらうためには教育や研修を行う必要もあります。
優秀なスタッフがいたとしても、スタッフ同士、あるいは弁護士とスタッフとの人間関係でトラブルが生じることも少なくありません。人間関係の問題は、精神的に大きなストレスを及ぼします。その影響で業務遂行に支障をきたし、かえって多忙となることもあるでしょう。
弁護士のワークライフバランス実現に電話代行がおすすめの理由
弁護士がワークライフバランスを実現するためには、業務に役立つ様々なツールやサービスを利用するのも有効です。そのひとつとして、電話代行サービスの利用をおすすめします。
電話代行サービスとは
電話代行サービスとは、プロのオペレーターが弁護士や事務員に代わり、法律事務所にかかってくる電話に対応してくれるサービスのことです。
高い応対スキルを持ったオペレーターが専属秘書のように対応してくれるので、電話代行サービスを利用することで、電話対応の負担を大幅に軽減することができます。
電話代行サービスの利用で得られるメリット
電話代行サービスを利用すれば、弁護士が逐一、電話に出る必要がなくなります。受電内容は秘書スタッフが聴き取り、報告してくれますので、弁護士は用件を速やかに把握し、必要な電話にのみ自分で対応することが可能となります。このようにして電話対応の負担を軽減することで、弁護士は平日の日中でも裁判書類の作成など集中力を要する仕事を進めやすくなります。
また、電話代行サービスを利用することで、事務員の業務負担も削減できます。手が空いた事務員には他の事務作業や雑用を任せることができるので、弁護士が事務作業や雑用に追われることも減るでしょう。
独立直後の小規模事務所では、電話代行サービスを専属秘書のように活用すれば、事務員の雇用が不要となることもあります。人件費が不要となればコストを大幅にカットできますので、売り上げを確保するために大量の案件を受任する必要もなくなります。
以上のように電話代行サービスを利用することで、労働時間を増やしてプライベートの時間を確保しやすくなるので、弁護士のワークライフバランスの実現につながるといえるでしょう。
まとめ
弁護士の仕事は、処理するために相応の時間を要するだけでなく、精神的にも大きな負担がかかるものが多いです。業務の効率化を心がけなければ、働いても働いても仕事に追われ続け、身も心も疲弊することにもなりかねません。これでは、ワークライフバランスを実現することは困難でしょう。
電話代行サービスは、弁護士業務の効率化に大きく役立つものです。「電話対応にかかる時間と精神的ストレスを削減できれば、仕事はかなり楽になる」というのは、ほとんどの弁護士の共通認識ではないでしょうか。
CUBE電話代行サービスでは、弁護士・法律事務所向け電話代行サービス「My Team108」を提供しています。秘書検定や電話応対技能検定の資格を持ったスタッフが、専属秘書のように弁護士業務をサポートしてくれるので、きっとワークライフバランスの実現に大きく役立つことでしょう。
弁護士業務の効率化をお考えの方は、ワークライフバランスを実現するためにも、ぜひお気軽にお問い合わせください。