弁護士の独立にかかる費用は?初期費用やコストを抑える方法を解説

弁護士の独立開業に必要な費用の目安

弁護士の独立開業に必要な費用の目安

弁護士の独立開業にかかる費用は、事務所を構える場所により大きく異なります。日弁連の即時・早期独立開業マニュアルでは、開業にかかる費用の目安は、自宅開業であれば50万円程度、自宅以外であれば100万〜300万円程度とされています。

このマニュアルの作成年が2012年であることを考慮すると、2024年現在であれば、自宅開業で60万円、自宅以外なら110万〜330万円程度が目安になるでしょう。

弁護士の独立開業で初期費用に含むもの

弁護士の独立開業で初期費用に含むもの

独立開業の初期費用に含むべきものを、順番にご紹介します。

事務所開設にかかる費用

事務所開設にかかる費用には、以下を含みます。

  • テナント契約(敷金・保証金、礼金、仲介手数料など)
  • 内装工事費
  • 事務所の備品(デスク、イス、会議テーブル、応接セット、書架、キャビネットなど)

事務所開設にかかる費用は、事務所を構えるのがオフィスビルなのか、シェアオフィスやレンタルオフィス、それとも自宅なのかにより大きく異なります。

また事業用物件は居住用物件より保証金や敷金が高額に設定されているのが一般的です。保証金だけでも、家賃の3〜10カ月分程度かかると考えておきましょう。

必要な事務機器や備品などの費用

事務所には、以下のような事務機器や備品も必要です。

  • パソコン
  • 複合機
  • シュレッダー
  • その他(封筒、名刺、印鑑など)

パソコンは、事務所には作業効率がよいデスクトップ型を据え置き、さらに外出先での打ち合わせ用にノート型パソコンを用意すると便利です。

通信機器・回線

顧客との連絡をとるための通信機器や回線も準備します。

  • 固定電話
  • FAX
  • 専用携帯電話

回線がふさがるのを避けるため、固定電話とFAXは番号を分けておくのが得策です。また、番号は兼用になっているより別になっているほうが、顧客の信用度も高くなります。

ホームページ制作費用

独立開業とあわせてホームページを作成すると、名刺にURLを載せられます。ホームページは、簡易なものであれば自分で制作も可能です。

弁護士として独立後に必要な費用の種類

弁護士として独立後に必要な費用の種類

続いて、弁護士として独立したあとに必要な費用の種類をご紹介します。

事務所の家賃と維持費

家賃は、事務所を構える地域や場所によって大きく異なります。当然ながら都心であれば高額になり、地方であれば安くなります。また駅前を選ぶのか、車での来訪を想定して駅近にこだわらないのかなど、想定顧客の利便性や今後の方針も検討して決めましょう。

人件費

独立するときには、弁護士が事務員も兼ね、1人でスタートすることを考えがちです。しかしその場合、弁護士が外出すると留守電対応となるため、ビジネスチャンスを逃す可能性があり、信用度にも関わります。事務員については、できれば1人は確保する、もしくは後述する電話代行サービスの利用を検討しましょう。

広告宣伝費

ホームページは開設しただけでは集客にはつながりにくいため、独立後に別途宣伝広告費が必要です。インターネット広告の出稿や、有用な記事を配信するコンテンツマーケティングを実施するのが一般的です。弁護士を紹介するポータルサイトへ登録する場合、その費用もかかります。

その他の経常経費

事務所の運営には、ほかにも月々の通信費、サーバー代やドメイン代などのランニングコスト、消耗品費などが必要です。なお簡易裁判はMicrosoft Teamsでおこなわれるため、Office 365のサブスクリプションも必須です。

弁護士の独立開業に必要な資金の調達方法

弁護士の独立開業に必要な資金の調達方法

弁護士が独立開業するために必要な資金の調達方法を、3つご紹介します。

自己資金

まずは、極力自己資金を準備しておきましょう。開業に際しての融資やローンの金利は比較的低めですが、借金に変わりはありません。万一、独立後の運営がうまくいかなかった場合、事業を撤退しても借金だけが残ってしまいかねないためです。

各種融資制度や事業ローン

弁護士の独立開業においては、全国各地にある弁護士協同組合が融資をおこなっている場合があります。また、日本政策金融公庫も、新規開業資金の貸付をしているので、条件などを確認するとよいでしょう。

民間金融機関の融資

独立資金は、信用保証協会の保証がつく「保証付融資」、もしくは保証のない「プロパー融資」など、民間の金融機関が提供している融資を検討するのも方法の一つです。事業口座を開く金融機関で相談するのが一般的です。

弁護士の独立開業にかかる費用を抑えるポイント

弁護士の独立開業にかかる費用を抑えるポイント

弁護士として独立開業するときに、できるだけコストを抑えるためにできることをご紹介します。

自宅やシェアオフィスで開業する

弁護士の独立開業にかかる費用を抑えるもっとも効果的な方法は、自宅やシェアオフィスでスモールスタートすることです。オフィスビルでテナントを借りて開業するのは、保証金やテナント代がかかるのはもちろん、内装や備品などにも多くの費用が必要です。

一方、自宅開業ならテナント代は不要です。シェアオフィスであればオフィスビルよりも家賃が安い傾向があり、さらに内装費用がかかりません。複合機やシュレッダーなどの設備が備わったシェアオフィスなら、備品にかかる費用も削減できるでしょう。

電話代行サービスを利用する

弁護士として独立後の運転資金で比較的高額になりやすく、圧縮が難しいのが人件費です。案件を取りこぼさないためには、開業に際して事務員は欠かせません。とはいうものの、人ひとり採用するには、月給20万円としても賞与あわせて最低240万円は見込まなければならず、重い負担になり得ます。

そのようなときにおすすめなのが、電話代行サービスです。電話代行サービスとは、事務所にかかってきた電話を転送し、プロのオペレーターが代わりに応答するサービスです。

例えばMy Team 108では、事務所にかかってきた電話を転送し、訓練されたオペレーターが貴社の社員として対応いたします。事務所を不在にしているときはもちろん、相談中にかかってきた電話への対応も可能ですので、新規の顧客を逃すことがありません。

また相談中に中座したり、留守電対応したりすることによる、顧客の不満や不安の解消にもつながります。「事務員にかかるコストを削減したいけれども、サービスの質は落としたくない」と考える場合には、ぜひ利用をご検討ください。

まとめ

弁護士として独立するには、自宅開業でも60万円、自宅以外なら110万〜330万円程度必要となり、さらに開業後には事務所の維持管理費や事務員の人件費などがかかります。できるだけコストを抑えて独立したい場合は、自宅やシェアオフィスなどでの開業を検討したうえで、電話代行サービスを利用して人件費を抑えるのがおすすめです。

My Team 108でも、プロのオペレーターによる電話代行サービスを提供しています。プライバシーマークを取得しており、機密性が高い情報を扱う弁護士事務所さまにも多くご利用いただいていますので安心です。

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