【目次】
弁護士の開業・独立で準備すべきこと
弁護士としての働き方には主に、「法律事務所に所属して働く」または「企業内弁護士として働く」、そして「独立開業して働く」があると思います。
本記事では、3つ目の「弁護士の開業・独立して働く」にあたり、準備すべきことや電話対応のおすすめの方法をご紹介します。
開業場所の選定
開業・独立には、まず開業場所の選定が必要です。
自宅兼オフィスとする場合は、開業場所のエリアを新たに決めることはできませんが、そうでなければ、どのエリアに開業したいのか検討する必要があります。
例えば、交通の便が良く利便性が高いエリアであれば、他の法律事務所も多く開業している可能性があります。希望エリアに存在している法律事務所は、どんな規模でどんな案件に強いのか、また、どれくらいの数が存在しているのか、ビジネス街なのか住宅街なのか…等も選定ポイントと言えます。
人員の確保
開業・独立後、事務処理も全て1人で行っている弁護士は、意外と多いです。
しかし、即時、早期独立の場合は、思った以上に事務処理にも時間がかかると言われています。もし、法律事務経験のある事務員を確保できれば、事務処理の負担が大幅に減るほか、経験者目線での意見や指摘をもらえる等のメリットがあります。
デメリットとしては、事務員は、一度雇ってしまうと簡単には解雇できない事、また、人件費はパートやアルバイトであったとしても、経費の中で大きな割合を占めることです。
集客方法の考案
開業・独立では、新規クライアントの確保は最重要課題と言えます。近年では「弁護士に相談したい」と思ったら、まずネット検索する人も大変多い為、HPを作るだけではなく、SEO対策やネット広告の掲載、SNSでの発信も考えておく必要があります。
その他、国選弁護事件を積極的に受ける、商工会議所などでセミナーを主催する、法テラスや市役所などの無料相談会に参加して名前を憶えてもらうなどの集客方法もあります。BNIなどのビジネス・リファーラル組織に参加して、人脈を作り紹介で顧客を広げる方法もあります。
対応範囲の設定
独立の際に、誤解しがちなのが対応の範囲です。なるべく多くの依頼を受けたい、間口を広げたい思いから、幅広い分野で専門性を持たない設定にすることです。
集客時に、それは逆に相談者に専門性を感じさせなくなるため、マーケティングが難しくなるだけでなく、依頼を受けたものの十分な対応ができない場合は、クライアントからの信頼が失われてしまい、口コミなどから今後の経営に影響を及ぼすことにもなりかねません。
自信をもってクライアントに対応するためにも、得意分野を専門として活躍していくことを考えておく必要があります。
件数が多い相談内容としては、「離婚問題」「相続問題」「労働問題」「交通事故」などがあります。件数は、少ないですが、「不動産」「ITビジネス」など対象を企業とすることで高額の案件となり成功している弁護士もいます。
顧客対応フローの構築
集客した後、顧客対応から成約までのフローがうまく出来ていないとなかなか依頼に繋がりません。相談や依頼は、電話もしくはメール、WEBのフォームからの連絡がほとんどだと思いますが、中でも電話は「急ぎで相談したい」「一刻も早く依頼したい」「すぐにでも弁護士を見つけたい」という人が多いため、電話先の法律事務所が留守番電話だった場合や応対時の印象が悪いと、すぐに別の弁護士事務所を探してしまう可能性があります。
しかし、すべての電話に弁護士が対応することはまず不可能と言えます。裁判所に出向いている時、クライアントと会っている時、その他移動中など、事務所に電話があった時にどう対応すればいいのかを前もって考えておく必要があります。
弁護士の開業・独立での電話対応の重要性とは
電話対応は法律事務所のイメージを印象付ける重要なツールと言えるでしょう。
電話がかかってくる相手は新規顧客からだけではありません。
裁判所や検察庁、相手方弁護士や役所等からの業務連絡、クライアントからの連絡も入ります。国選弁護人の選任連絡などもあるでしょう。
法律事務所は、「全てメールで対応する」というわけにもいきません。忙しさから連絡がつかない状況であれば、対応に支障が出てしまうことにもなりかねません。
また、弁護士とスムーズに連絡がつかないという状況は、弁護士が思う以上にクライアントの不安感を増幅します。
新規顧客は、もちろんのこと、クライアントにはスムーズなコミュニケーションで信頼してもう必要があります。
ビジネスチャンスを失するだけなく、信頼を得るにも、電話対応は法律事務所のイメージを印象付ける重要なツールと言えるでしょう。
弁護士が開業・独立する場所とは
実際に弁護士が開業・独立する場所には、おおきくわけて4つほど選択肢があります。
まず、最初に思いつくのは「賃貸オフィス」という選択肢ではないでしょうか。
賃貸オフィスの場合、誰もが知っているような良い立地は、賃料が高いことは言うまでもありません。
そのため最近では、利便性が高く、信頼度の高い住所をリーズナブルで利用できる「レンタルオフィス」を利用する弁護士も増えています。
開業・独立時の場所を選ぶ重要なポイントは、「クライアントからの信頼を得やすいかどうか」「クライアントがアクセスしやすいかどうか」「クライアントが検索する地域かどうか」などマーケティング観点です。
安易に、利便性が高くて信頼度の高い住所にオフィスを構えたとしても、法律事務所の窓口となる電話対応がおろそかでは、相談者の不安や不満から相談や依頼に訪れる前に失注しまいます。まずはオフィスに来てもらうために、電話対応でもしっかりと信頼を獲得していく必要があります。
※弁護士ドットコムの問合せは、実は、メールやフォームからよりも電話の方が多いケースがほとんどです。2023年のある法律事務所の場合、1年間の電話問合せ6件、メール問合せ3件というデータがあります。その内成約はメール1件電話3件です。
賃貸オフィス
賃貸オフィスにする場合は、裁判所や郵便局の交通の便、クライアントが訪問しやすい場所を考えて選択することもできれば、多少交通の便は悪くても、ニーズのありそうな地域を選択するなど、全て弁護士でプランニングすることができるメリットがあります。
その他、内装や家具など来所時のブランドイメージを選定できます。
しかしその分、初期費用が高額になることや、毎月かかる経費の中で大きな割合を占めてしまうデメリットもあります。
自宅
自宅兼オフィスにする場合は、オフィス賃貸料やレンタルオフィスの会費が一切かかりません。内装や家具も家にあるものを利用できれば、最低限のOA機器や面談用の椅子とテーブル等があれば開業できます。一番のメリットは大幅な経費削減ができることでしょう。
デメリットとしては、自宅の住所を公開してしまうため、弁護士のプライバシーが守られにくいことが挙げられます。
また、「事務所としての利用は不可」の賃貸マンションでは開業できないことも注意点です。
レンタルオフィス
レンタルオフィスで開業・独立を行うメリットは、賃貸オフィスを借りるよりも圧倒的にリーズナブルでありながらも、信頼度の高い住所を利用できる点にあります。
その他、インターネット環境や、必要な家具や備品、OA機器が揃っています。光熱費も会費に含まれているため、毎月の経費の見通しが立てやすく、更に初期費用をぐっと抑えることが出来ます。
もし自宅で主に事務処理等は行うけれど、自宅住所を公開したくない場合にもレンタルオフィスを利用すれば、HPや名刺棟に自宅住所を載せる必要も無く、信頼度の高い住所を利用することが出来ます。
注意点としては、内装や備品を自分で選定できないところと、他の企業も利用しているため人の出入りが多く、レンタルオフィス側のセキュリティ面を確認しておく必要があることです。
大阪梅田の住所を利用して開業・独立をしたいとお考えの方は、レンタルオフィスCUBEがおすすめです。
クライアントとの面談は、完全個室の貸会議室を利用するということも可能です。
レンタルオフィス、シェアード(バーチャル)オフィスをお探しなら歴史と実績のCUBEへ
ノキ弁
既にある法律事務所を貸してもらって開業・独立が出来るノキ弁は、実績のある法律事務所名で仕事がしやすくなる面があります。新しく出来た知らない法律事務所より、元々あった法律事務所の中にいる弁護士の方がクライアントも安心して相談、依頼ができるためです。
新規顧客の獲得に不安がある場合は、大きなメリットとなるでしょう。
また、既に法律事務所としての設備が整っている状態からスタートできるため、初期費用を抑えることが出来ます。
ただし、事務所を借りている以上は完全に自由というわけではなく、一定の必要経費の支払いや、ルールや制限があると考えた方が良いでしょう。
弁護士の開業・独立には電話代行サービスがおすすめ
営業電話などの不要な電話対応をする必要が無くなり、優先順位をつけながら効率的にクライアント対応を行うことが出来ます。 賃貸オフィス、自宅、レンタルオフィス、ノキ弁など、開業・独立するための場所や方法は様々ですが、土の場合でも弁護士の開業・独立には電話代行サービスがおすすめです。
なぜなら、何度かご紹介したように、法律事務所にとって、スムーズな電話対応が出来るかどうかは、今後の案件獲得に大きくかかわってくるからです。
レスポンスの早さや、いつでも連絡が取れるという安心感があってこそ「この法律事務所は信頼できる」と、依頼が入るためです。
しかし、弁護士がすべての電話対応を行うことは現実的に難しく、事務員を雇うにはコストがかかります。そんな時に、いつでも確実に、そして明るく丁寧な電話対応を行ってくれる電話代行サービスを利用することが出来れば、法律事務所の信頼度は確実なものとなるでしょう。
また、電話代行サービスを利用することで、事務員をパートやアルバイトから採用するこが可能です。正社員で事務員を採用する場合でも、通院のための遅刻早退や有給取得がとりやすくなり、安定した職場環境で採用率があがります。
また、弁護士は、営業電話などの不要な電話対応をする必要が無くなり、優先順位をつけながら効率的にクライアント対応を行うことが出来るのです。
低コストで大きなメリットがある電話代行サービスを利用している弁護士の方は、たくさんいらっしゃいます。
CUBE電話代行サービスでも、415名(※)以上の弁護士の方に継続してご利用いただいております。(※2024年4月25日時点)
詳しくは是非、下記のページもご覧ください。
電話代行サービスとは?仕組みや選ぶポイントについて解説
まとめ
法律事務所として開業・独立するには考えなければならないことが多数あり、期間内に選択を迫られる場面も多く出てきます。1つずつ確実にクリアしていくためにも余裕を持った準備期間があると良いでしょう。
できるだけ落ち着いたスタートを切るためにも、電話代行サービスを利用して、受電対応を早いうちに効率化することは大変重要です。もちろん、電話を効率化するだけではなく、依頼の最初の窓口になる電話対応を通して、「安心」「安全」「信頼」を感じてもらう必要があります。
CUBE電話代行サービスでは、オペレーターは全て正社員にてしっかりと研修をうけているため、法律事務所宛にかかってくる専門用語もスムーズに受け答えできます。
CUBEの明るく丁寧な対応は、クライアントへ好印象を与えることができるという理由から、事務員の方を雇った後も利用していただくケースも多数あります。
少しでも気になったからは是非、お気軽にお問い合わせください。
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