採用後ろ倒しにより、これまでとは違った採用のアプローチが必要になりました。
採用後ろ倒しは中小企業の採用活動に大きく影響を与えており、まだ手探りの段階の企業も多いことでしょう。
後ろ倒しで影響を受ける点、内定辞退を防ぎ、選ばれる中小企業になるための採用アプローチの方法をまとめましたので、採用活動の参考にしていただければと思います。
【目次】
採用後ろ倒しで変わったこと
2016年卒予定の就活生より、就活開始時期が従来よりも3ヶ月遅くスタートすることになりました。
従来は学部3年生の12月に、採用情報や会社説明会の情報が解禁されていましたが、2016年卒予定者は3ヶ月遅い学部3年生の3月から会社説明会が解禁されます。
また、採用選考開始は従来は学部4年生の4月からでしたが、2016年卒予定者は学部4年生の8月からのスタートとなるため、従来より4ヶ月後ろ倒しになります。
採用後ろ倒しによる中小企業への影響
従来は大手企業の採用活動が終わってから採用をスタートする中小企業が多かったのですが、採用後ろ倒しにより、大手企業と中小企業の採用活動と重複してしまい、エントリー数の低下が課題となっています。
また、先に内定を出していても、大手企業の内定を得た就活生からの内定辞退が増加しているのも中小企業の悩みです。
就活の後ろ倒しによって、大手企業の後に中小企業を受けるという従来の就活がしにくくなり、就活生の就活スケジュールが過密になってしまっています。
採用後ろ倒しは、就活によって学業が阻害されるのを改善することを目的に実施されていますが、果たして就活生にとって良い結果となっているのかと疑問に感じている方も多いことでしょう。
採用後ろ倒し対策1:インターンシップの強化
中小企業は採用活動において、どうしても大手企業の後手に回らざるを得ないですが、インターンシップを募集することで早期に就活生にアプローチすることができます。
インターンシップなら就活解禁前に学生にアプローチすることができますし、自社の業務を体験してもらった上で応募してもらうことで、人材のミスマッチを防ぐ効果もあります。
後ろ倒し前は夏に長期インターンシップを実施する企業が多かったですが、後ろ倒しによって秋と冬にもインターンシップを実施する企業が増えています。
大手企業と比べて、中小企業は学生にインターンシップに興味を持ってもらいにくいという課題がありますが、採用活動前に学生にアプローチする方法として、インターンシップの強化を検討したいところです。
採用後ろ倒し対策2:企業同士の採用情報共有
内定辞退に頭を抱える中小企業同士が協力し合い、企業同士で採用情報を共有する取り組みが行われています。
就活生に了承を得た上で企業同士で採用情報を共有し、企業側から就活生にアプローチしようという試みです。
同じ業界内であれば興味を持ってくれる可能性がありますし、採用情報を見て自社で募集している人材にマッチしていれば企業にとっても就活生にとってもメリットがあります。
この取り組みは企業同士の連携によって成り立つため、業界全体で協力し合えるつながりが必要となります。
採用後ろ倒し対策3:中小企業ならではのメリットをアピールする
大手企業に優秀な人材が流れてしまうのを食い止めるには、大手企業では実現しにくい、中小企業だからできるメリットをアピールする。
大手企業は社内競争が激しく、キャリアアップに時間がかかりますが、中小企業では責任のある仕事を任せてもらいやすいため、どんどん経験を積んで早いキャリアアップが望めます。
また、中小企業は個人の裁量で仕事ができる範囲が広いため、大手企業よりも仕事の自由度が高いのもメリットです。
これらの一般的に言われる中小企業で働くメリットの他に、魅力的な福利厚生制度であったり、頑張りが反映されやすい評価制度など、社員が働きやすい環境が整っている点をアピールするのも効果的です。
最近では社員が豊富なメニューの中から自由に福利厚生の内容を選べるカフェテリアプランを採用する企業も増えていますので、福利厚生の充実も就活生へのアピールポイントになります。
採用後ろ倒し対策4:アウトソーシングの利用
新卒採用が難しい場合、アウトソーシングを利用するのもひとつの有効な対策です。
最近は便利なクラウド会計ソフトや請求書・見積書作成サービスが登場していますので、人材不足を解消するためにそうしたクラウドサービスを利用されるのも良いかと思います。
手前味噌ですが、弊社が提供をしております電話代行サービスも人材不足対策としてご利用いただけます。
業務効率化のツールをまとめた記事を公開していますので、こちらの記事もぜひ参考にしていただければと思います。
参考:独立起業時に知っていれば…と思わずにいられない!便利すぎる業務効率化ツール18選