【目次】
30分で怒りは収まる
他人とのコミュニケーションにおいては話すより聞く方がずっと大切だとされています。それが特に顕著に現れるのはクレーム対応においてでしょう。クレームが来たらとにかく聞く、ということが鉄則とされます。もちろん聞くといってもただ黙って聞いていればいいのではなく、相槌を打ちながら、相手の言おうとしていることがまず何なのかを分からなければ始まりません。ここで言い分けや説明をしようとして相手の話を遮るようなことをすると、かえってクレームは一気に悪化することにもなりかねないです。もちろん、だからといっていつまでも聞いていれば良いというわけではありませんが。
「人間は30分以上は怒り続けることができない」と言われています。逆に言えば、相手がどんなに怒っていても、ひたすら聞いていればどんなに長くても30分で怒りは収まってきて、こちらの話を聞く体勢も整ってきます。一応の目安としては相手の話に繰り返しが多くなってきて、ちょっと疲れてくるまでは聞く方が良いとされています。途中で口を挟むから、また怒りのエネルギーが充填されて、クレームが長引くのだというのです。それではただ黙っていれば良いのかと思われるかもしれませんが、そうではありません。その時何より肝心なのは相手のクレームの内容を理解することです。そのために、当たり前ですが、真摯に話を聞くこと、相手の気持ちを理解すること、そして、その姿勢を相手に示すことです。
肝心なのは怒りの本質を見極めること
と言えば、「何だ、当たり前じゃないか」と思われるでしょうが、文字で書くとそれが簡単なことのように勘違いされてしまいます。ちょっと振り返って考えて欲しいのですが、私たちの周りに話の上手な人はどのくらいの数いるでしょうか。ここで話が上手というのは、自分の気持ちなり考えを、うまく言葉で表すことができるということを指します。私はなかなかいないと思うのです。街頭演説をする政治家なんて論外。恋人に自分がどれくらい好きか、愛しているかと聞かれてうまく答えられる人は、それこそほとんど詐欺師しかいないのと同じ?と言えばいいでしょうか。
要するにほとんどの人は口下手なのだと思うのです。だから、その相手の口から出る言葉をそのまま受け取るのでなく、相手が何を言おうとしているのかを察しなければならない。そのためには耳だけではなく、それこそ全身を使って相手に接しなければなりません。相手の表情、動作ももちろん対象になります。しかし、それは相手の感情を理解し、怒りの本質を理解するように努めるものでなければなりません。だから相手の姿が見えない電話口でのやり取りとなると、それは一段と難しいものであろうということは容易に想像がつくと思います。
クレームには3つのパターン
聞き続けることで相手のクレームの内容を把握するとともに、(言葉は悪いかもしれませんが)相手は感情的なエネルギーを消耗します。この方法は実際にその方面の世界では「消耗法」と呼ばれていて、正式なクレーム対応として認められているようです。そうしてクレームを聞いていると、それは大体3つのパターンに分かれるとされています。
①クレームは商品やサービスの品質不良に対するもの
②クレームはこちらの接客態度に対するもの
③クレームは相手の勘違いによるもの
クレームは①商品やサービスの品質不良に対するもの
①の場合は、速やかに返品や返金に応じて、品質不良の原因と、できれば今後の防止策を説明すること。そして、この場合は「すぐに返金させていただきます」といった迅速な対応が大切になります。
②クレームはこちらの接客態度に対するもの
②の場合は、本人や同僚、上司が不手際を謝罪し、できれば改善策を説明すること。この時気を付けなければいけないのが、他の人が代わりに謝罪する場合、担当者に責任を押し付けるような言い方をしないことです。それはむしろ、その会社や店のイメージを悪化させてしまいます。あくまで組織としての謝罪をしなければなりません。
③クレームは相手の勘違いによるもの
③の場合は、まず「誤解を与えて申し訳ありません」と謝罪すること。たとえ非が相手にあろうと、そういう誤解を与えたという事実に対してはこちらにも責任はあります。そして同時に、正しい情報を相手に改めて説明しなければいけません。「何だ相手が悪いんじゃないか」とホッとするのでなく、「こちらの説明が足りなかったのではないか」「表示が分かりにくかったのではないか」と考えるのが顧客へ対してのあるべき姿でしょう。だから「申し訳ありません」というのは、どんな場合であっても決して言葉だけのものであってはいけないのです。
謝り過ぎない
クレーム対応とは誤れば良いというものではないということです。それがもし電話でのクレーム対応なら、電話口でペコペコしながら「すみません、すみません」と謝っても、謝るしかないからとしても、誤れば謝るほどかえって相手が興奮して収まりがつかなくなることさえあります。そうなると、こちらも「何で謝っているのに相手が許そうしないのだろう」とボタンの掛け違いのようなことが起きてしまいかねません。
最近では、気持ちが込められていない謝罪(込められていたとしても表現できていない謝罪)にも拘わらず、すぐに「誤っているのに。」ということを、相手に表してしまう人も多いかもしれません。
たとえ非がこちらにあったとしても、「全面的に悪い」ということは、ほとんどないということを覚えておくと良いかもしれません。ただ「申し訳ありませんでした」と謝るのではなく、「○○して申し訳ありませんでした」「○○についてお詫び申し上げます」と謝る範囲を限定することです。後になって、「全面的に非を認めたじゃないか」などと揚げ足を取られるようなことが最近では多いですから、はっきりと謝るべきポイントを謝るという姿勢が大切になります。その為にも、相手が「なぜ怒っているのか。」相手の「一番傷ついたポイント」を知ること、感じることが、まず大切になります。
さらに、電話口での対応の場合は、相手がどう思うかは、こちらの声のトーン、抑揚から態度、姿勢をイメージされます。声で気持ちと態度を表現するように努めましょう。
最後になりましたが、最初のクレームでいきなり関係が抜き差しならぬものになることは稀です。問題はその時の対応に依ります。クレーム対応が良ければ、むしろその後はクレーム前より良好な関係さえ築くことは珍しくないことです。クレーム対応は自社の商品やサービスを見直し、顧客との関係を再構築する絶好の機会です。カスハラ(カスタマーハラスメント)という言葉もあり、クレームを言う顧客が悪いというイメージもあるかもしれません。でも、最近では対応する社員のスキルが低く、少し怒っているだけ、もしくは怒っていなくて困っているだけの顧客を切り捨ててしまっている対応も多くなっているのではないでしょうか。
大変な業務であることは間違いありませんが、顧客との深い人間関係を築く遣り甲斐のある仕事の一つでもあるのではないでしょうか。
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