自信あるように振る舞う

最近「どうしたら自信を持てるようになるのでしょうか」という相談をよく受ける。よりによって何故私にその質問をするのかな?と思わないでもない。かくいうほど、私も特に自信を持って仕事や何かをしているわけではない。でも自信を持つことの大切さは分かる。だから自信を持って生活をしている人より、どうすれば自信につながるのかということが分かるのかもしれない。そんな風に無理に思い込んで、質問にできるだけ答えるようにしている。他人の質問に答える前に、まず自分自身が本当の自信を持つべきなのだが…。

まず、何故私がそのような質問を受けるのかということなのだが、他人から見て、私が余程自信あり気に見えるのだろうか。まさか自信のなさそうな人にそんな質問を投げかけたりはしないだろう。そこで自分は自信あり気に見えるのだと仮定する。どこがそう見えるのだろうと考えると、そう見えるように「装っている」ということはあるかもしれないと思う。好きな人の前ではできるだけ好印象を与えられるように装うのと同じように、大切なプレゼンの前や、会いたくない人に会いに行くとき、トラブルが起きた時、くじけそうな気持が起きるのを防ぐために、無理にでも「自信があるように振る舞う」のだ。

失敗を恐れない

私は自信があるように振る舞えるのは、「失敗を恐れない」こととも関係すると思っている。人というのはそれぞれの人生を生きる役者だと思っている。家庭においては父親として、夫としての役割を持つ、職場においてはその道のプロとしての役割、地域においては参加している団体の役員としての役割をそれぞれ演じている。こんないろいろな役割を演じているのに、それぞれの役割において完璧を求める方がどうかしている。要するにそれが良いか悪いか判断は分かれるだろうが、私は始めから開き直っているのだ。完璧を求めないからこそ失敗への恐れもなくなり、それでもやってみようという勇気も出てくる。

どうしても自信が持てないという人は、自分に対して過剰な期待を抱いているのではないだろうか。「このぐらいはできて当たり前」「プレゼンは成功するのが当たり前」「顧客の要求は100%満たすのが当たり前」「目標は達成するのが当たり前」…。私は違う。「失敗するのが当たり前」「プレゼンは成功すれば儲けもの」「顧客の要求に十分に応えられていないかもしれない」「目標は達成できない時の方が多い」…。だから挑戦するのだ。自信とは、自分の立派なところに誇りを持つのではなく、自分にはダメな部分が多いけど、それでもやっていけるだろうと信じることだと思っている。

甘やかしやうぬぼれとはまったく別

これは決して自分を甘やかしたり、うぬぼれることとも違うものだ。自分を冷静に観察することで得られた自信は、仕事をするうえでも最大の武器になる。だからどうしても自信が持てないという人は、まずは自分自信をじっくり観察するのが良いと思う。観察していると最初は嫌なところや弱いところ、人に知られたくないところばかりが目につくだろう。あまりいい気持ちはしないだろうが、それでも続けていくと、そのうち自分に対する過剰な期待がなくなり、ダメなところでも受け入れられるようになってくる。こうなればしめたもの。そんな自分がじゃあ、次にどうすれば良いのかという考えにステップアップできる。

やるべきことが見えているのに尻込みをしてしまう。良いアイデアを持っているのに実行できない。失敗した時のことばかりを考えてしまう。そんな人は私の過去付き合った人の中でも多くいたが、真面目過ぎるというのか、決して不真面目を推奨するのではないが、あまり結果にとらわれ過ぎているのではないだろうか。これまでの経験上、仕事では失敗をして終わりということはまずあり得ない。失敗は順調な人生を送るより、ずっと人生を面白くしてくれる。真面目過ぎるくらいに考えるのは失敗した後で、その失敗をどう生かしていくのかを考える時でも十分間に合う。

部下に安心感を与える必要

特に自分が上司であったり、経営者の立場の時には部下に心配をかけてはいけない。大切な商談の前に難しい顔をしたり、いつも疲れた顔をしていたり、何かと言えばすぐに「大変だ」と騒ぎまわるのは、部下が大いに困惑する元になる。マネジメントする側にいる人間は、何があっても平気な顔をしていないと、自分の底が見られるような態度を取ったり、行動を見せたりするのはご法度だ。何があっても平気だと分かっているからこそ、周囲は信頼してくれるのだ。何か事があるたびに怒ったり、不機嫌になったりするような人の下では誰しも仕事を一緒にしたいとは思わないだろう。自信がなくてもあるように振る舞うべきなのだ。

上司や経営者は部下から見ると、もともとその存在自体がハラスメントである。今の時代、たとえ親切でしたことであっても、部下にとってはハラスメントになりうるという意識が必要だ。だからなおさら何があっても絶対大丈夫という安心感を与えておかないと、部下はしっかりした仕事をしないしできない。親と子供の関係を考えると分かりやすいかもしれない。何があってもこの親になら絶対に受け止めてもらえるという安心感があるから、子供は成長する。上司や経営者が部下の責任を取るのは当たり前。そのための覚悟は必要だが、まずは自信を持って部下を安心させることを心がけることが上司や経営者としての務めだ。

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