【目次】
機会は一度
「いつやるか?今でしょ!」でお馴染みの、今やタレント業で大忙しの林修氏。テレビCMの予備校の授業シーンで使われた台詞は「新語・流行語大賞」にも選ばれた。林氏の言葉にあるように、「あとで」、「そのうちに」と思ったことは、そのまま忘れ去っていく可能性が高いことは、受験生に限らない。
「お金があったら」、「時間があったら」、「○○があったら」買うのに、と思っている人は、ほとんどの場合、お金や時間があっても、また、○○があっても買わない可能性が高い。
そんな人でも繰り返し接触する機会があるのなら、繰り返し訴求することで「欲しい気分」を高めていくこともできる。だが、機会は一度切りの場合がほとんどではないか。
期限を決める
だから、人に何かを訴求する時は、「今買わなければ損だ!」ということに気付かせるのが効果的だ。人は期限を決めることでスイッチが入る。
人にお願いをする時も「そのうちでいいからやっといて」では誰もしない。
だから必ず期限を区切る。「明日までに」とか「クリスマスまでに」とか。
目標が決まれば、それに向けた行動もとりやすくなるし、目標を達成した後のイメージも描きやすくなる。例えば、「クリスマスまでに3㎏減量する」という目標を持てば、減量後の姿でクリスマスにデートするイメージも持てる。
話を戻すと、見込み客の中にあるぼんやりしたニーズが、はっきり「欲しい」という思いに変わるタイミングを逃してはいけない。
自分のタイミングで仕事をしない
「あなたが買わないと、誰かのモノになっちゃう」、「今始めれば、ビキニだって夢じゃない」。これらは、消費者に「今買わなければ」と思わせる商品のキャッチコピーだ。売れるキャッチコピーを作る方法はいくつかあるようだが、そのうちの一つがこのタイミングを逃さないという方法だ。
そうは言っても商売ではこのタイミングを見極めることが難しい。なぜなら、このタイミングというのは自分のそれではなく、相手のものに合わせる必要があるからだ。自分の都合を優先させていては商売は成り立たない。相手のタイミングに合わせた方がチャンスは広がるのは当たり前の話だ。
放置している見込み客はないか
展示会や商談会などで、良い反応が返ってこなかった見込み客を放置してしまう会社も少なくない。これも顧客の都合でなく、自分の都合で商売をしている証拠だ。
顧客の都合に合わせて、まさにその時に行動をする。そのために、普段からチラシやDMなどを配って、関係づくりをしているのではないか。
そう考えたら、新規顧客の開拓ばかり力を入れるのでなく、これまでの見込み客の洗い直しも必要ではないか。案外販路開拓に悩んでいる企業でも、なおざりにしている顧客があるかもしれない。
繰り返すが、それぞれの顧客の状態に合わせて適宜対応を図らなければならない。それをいつやるか?「今でしょ!」。