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技術の進化
オンライン(インターネット、ウェブ)広告の利用が増えている。特に起業したての会社にとって、手軽に始められるというのも大きいだろうが、オンライン広告の技術の進展が寄与していることも大きい。
一般の消費者にとって今は、「何でも知りたい」、「自分に合った答えが知りたい」、「ストレスなく行動したい」といった要求が強いと言われるが、その要求の実現に向け技術が進化し続けている結果といえる。
例えばある車を購入した人の調査結果を見ると、車の情報の入手方法として、まずネットの検索機能を使ったのが139人、動画の視聴が14人、画像が89人、ディーラーとのやり取りが69人、メーカーとのやり取りが186人となっている。
また、歯ブラシのような日常品でも購入前におけるネット検索がこの3年間で2.2倍に増えているという。
購入プロセスをカバー
技術の進展例の一つとして、ネット検索では機械学習の導入が進んでいる。
例えば、消費者の購入プロセスを最初から最後までカバーしたり、一人ひとりに最適なメッセージで興味を喚起するようにしたり、最適化したブランド体験を通じて顧客の心をつかむことができるようになっているというのだ。
これまでは消費者がオンライン上で購入前の最期にクリックした広告に焦点が当たっていたが、その過程で行った検索や広告のクリックまで考慮に入れ、どの広告、どのキーワード、どのキャンペーンが最も貢献したのかを判断するという。それが分かれば、広告配信の在り方について改善していくことができる。
ターゲットは合っていますか
その前に、初めてオンライン広告を導入する時は、まず顧客とする対象は誰なのか、顧客はいかにしてあなたの製品(サービス)を見つけることができるのか、効果的なメッセージの伝達手段、その効果測定を考える必要がある。
特に、初めの顧客を考える際には、思い込みを排除する必要がある。
例えば、スマホでYou Tubeのスポーツ動画を見ているのは男性ばかりではない。グーグルによれば、60%以上が女性だという。ゲームをしているのは子供ばかりではなく、45%以上が35歳以上の大人だ。車を検索しているのは、60%以上が女性だ。
こうして見てみると、ビジネスの対象顧客として設定していても実際には修正を加える必要が出てきそうだ。
検索連動型広告の有効性
そして最初はまず自社商品(サービス)の購入の経験を持つ既存顧客や、可能性の高い顧客をまず対象に狙っていくのが得策だろう。その際は、検索連動型広告が最も有効かもしれない。
そして、徐々に見込み顧客や潜在顧客に広げるのが得策だろう。You Tubeを利用した動画広告は、潜在顧客に向けた後期の手段で良いと思われる。
いずれにせよ、今は広告の効果を測定しながら、より効果的に対応しなければ競争に勝てないし、それができる時代でもある。もちろん、従来からの広告も否定しているわけではない。
「続きはウェブで」とか「〇〇を検索」などと付け加えることで、互いの効果をより高める効果があると考えている。