よい人材を見極めるのは難しいもので、面接では好印象だったのに実際に働いてもらうと全然違っていた、なんてことがよくあります。
今回は、経営者なら誰しもが悩む、人材採用で失敗しないための採用面接の4つのポイントを解説します。
人材採用では、応募者の人柄や能力を見極めることが肝心ですので、どのようにして応募者の持つ素の良さを引き出せるかがカギとなります。
【目次】
応募者をリラックスさせる
面接官が思っている以上に応募者は緊張しています。
緊張すると頭の中が真っ白になり、伝えたいこともうまく言葉にできなくなります。
本当は有望な人材が応募をしてくれているのに、緊張のために面接でその良さが表れなかったらもったいないですよね。
応募者をリラックスさせ、本来の力を引き出すことは、採用者側にとってもメリットがあることなのです。
面接官が怖い顔をしていたり、ぶっきらぼうな応対だと応募者は緊張してしまいます。
表情を柔らかくし、世間話などのアイスブレイクを挟むなど、応募者が話しやすい雰囲気を作ってあげると応募者の緊張を和らげられるでしょう。
ヒューマンスキルを見る
即戦力になるノウハウや業務知識があるに越したことはありませんが、それらだけで人材を見ると大事なことを見落としてしまいます。
大切なのは、ヒューマンスキルです。
ノウハウや業務知識は、後から身につけられますが、人柄や勤務態度に問題がある場合、それを変えるのは容易ではありません。
ヒューマンスキルがある人材は、周りとうまくコミュニケーションをとり、仕事に真面目に取り組んでくれるので成長が望めます。
反対に、ヒューマンスキルが低い人間は、周囲に軋轢をもたらし、組織全体の生産性を落としてしまうこともあるのです。
面接の際には、過去の仕事の結果だけを尋ねるのではなく、顧客の要望にどのように応えたのか、プロジェクトを円滑に進めるためにどのようにチームワークを高めていったのかなど、仕事を進める過程を具体的に質問するとよいでしょう。
結果からだけでは読み取れない、その人のヒューマンスキルを確かめることができます。
応募者の長所を見る
欠点に注目してしまうとそればかり気になって長所を見落としてしまいます。
とくに面接の場では緊張して上手に話せなかったり、小声になってしまったりしやすいものです。
第一印象で気になった欠点にばかり注目してしまうと、応募者の良さを見落としてしまいがちです。
長所をうまく聞き出してあげるのも、面接官の役割と考え、自分でうまくアピールできていない応募者には、こちらからアプローチしてみましょう。
長所を掘り下げて聞いてみると、その人が芯に持っている良さが見えてきます。
掘り下げてみても、どうもうちには合わないと判断したら、残念ながら不採用となりますが、欠点に目がいって可能性を潰してしまうのはもったいないです。
仕事に関係ない質問を掘り下げてみる
たとえば「好きな歌手は誰ですか?」といった質問は面接ではあまりしませんよね。
なぜなら仕事に関係ない質問だからです。
しかし、あえて仕事に関係のない趣味の質問をしてみましょう。
「好きな歌手は誰ですか?」という質問はその人の好きな歌手が知ることが目的ではなく、その歌手を好きである理由を掘り下げて聞くことで、どういう価値観を持っているかを知ることができます。
野球経験者なら、「もし自分がプロ野球の監督になったら、どんなチーム作りをしますか?」といった質問をしてみましょう。
話題は、仕事に関係ないプロ野球の監督の話ですが、そこにはその人が持っているマネジメントの考え方が現れるはずです。
サッカー経験者なら、「日本代表の課題は何だと思いますか?」といった質問をしてみると、問題を洗い出す能力や、問題を解決するためのアプローチの方法などを知ることができます。
自分の趣味や好きなことなら話しやすいので、応募者の素を知ることができます。
とくに未経験者採用の場合は、業務経験という判断材料がないため、趣味の話題などから潜在的な能力や考え方を聞き出す質問が必要です。