【膨らむ女性への期待】

今、日本を取り巻く経済的な問題を解決するため、女性に対する期待が多方面から高まっています。

労働力として、国内消費を上向ける力として、そして何より大切なのが出産の増加に向けてです。男性が汗水流す仕事の世界だけでも大変なのに、スーパーウーマンのごとく余暇も育児も頑張れと言われているのに等しいように感じます。

しかし、実際いろいろな統計数字は女性の持つ潜在的な力も示しています。

ボストンコンサルティングが2009年に調べた数字では、世界の消費の64%は女性が握っていると言います。
国内においても、家庭内での購買決定力(影響力)は特に子供向け市場においては9割まで女性が握っています。


【男と女の性差】

女性は男性よりスマホの利用時間が1.4倍多く、そのほとんどがSNSの利用によるものです。

そのためか、口コミの量は男性の2倍、浸透速度は3倍とされています。昔から女性の噂話の伝播力には定評がありましたが、それが通信機器の発達により一層力を増している感があります。

しかし、男性と女性とでは身体、脳、ライフスタイルに違いがあるように、「買い物の価値観にも違いがあります」と女ゴコロマーケティング研究所の木田理恵所長は言います。

例えば、買い物に当たって、「スペックにこだわる男性」に対して「イメージにこだわる女性」、「結果が良ければいい男性」に対して「買い方にこだわる女性」といった感じです。




【女心は女に聞け】

最近は誕生日を迎えると、以前に購入したことのある店舗から誕生日のお祝いメッセージとともに、再来店を促すDMが届くことが良くあります。

先日も誕生日を迎えた女房宛てに電器店からDMが届き、ついでのあった女房が店に寄ったところ、粗品としてティッシュペーパーをもらって帰ってきました。

しかし、誕生日のプレゼントが、いくら粗品としてでもティッシュペーパーでは本人も浮かない顔。
せめてもう少し心のこもったものでないと、場合によっては逆効果ではないかと感じます。
女心は微妙です。
様々な企業で女性によるプロジェクトチームが立ち上がっているのも男性では分からない機微を探るためでしょう。


【女性プロジェクトを成功に導くもの】

しかし、せっかく女性のプロジェクトチームを発足させても、他からの過干渉を招いたり、逆に放任といったことが起こりがちです。それではせっかくのプロジェクトチームも機能せず、ビジネスとして成功させることができません。

ここは男性的な視点で、ビジネスをシステム化していく必要があるでしょう。
まず、第一に既存の組織の中で女性のプロジェクトチームに対する理解と協力を促すことが求められます。
そして、同じ目標に向けて適材適所に人材を配置し、小さな成功事例から積み重ねていくことが肝要でしょう。

もちろん、その過程では変革を歓迎し、遊び心と柔軟性を持って見守ることも大切です。



【取材協力 株式会社女ゴコロマーケティング研究所様】
女ゴコロマーケティング研究所 HP


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