チームコーチングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?コーチングは一般的には個人に対して成長を促すものですが、チームコーチングはまさにチーム全体をコーチングすることであり、個人とチーム両方の成長を促すものです。
チームコーチングには、最終的には企業を成長させるという目的があります。そこで本記事では、企業が実践したいチームコーチングのポイントをまとめました。チームの質を上げたい経営者やリーダーはぜひ目を通してください。
【目次】
チームコーチングとは
チームコーチングとは、本来は個人に対して行うコーチングをチーム全体に行うことを指します。「個人」ではなく「チーム」をコーチングすることにより、個人個人と全体を連動させ、ハイレベルな成果を得られるチームへと押し上げます。
個人でのコーチングにおける主語は「I」ですが、チームコーチングにおける主語は「We」です。単なる個人の集まりのグループでは終わらせず、「チーム」として成長させることがチームコーチングの目的となります。
チームコーチングを導入すべき理由
たとえばサッカーのナショナルチーム(代表チーム)は、各チームで活躍する選手が集められるわけですが、それだけでは強いチームになりません。チームとして勝つための意識を共有し、それぞれが役割を果たすことで始めてチームとして機能します。
トップレベルの選手の寄せ集めチームは一旦崩れると持ち直すのが難しいですが、統率がとれた一枚岩のチームは苦境でもお互いサポートし合って乗り切る力を備えているので、チームとして強いという傾向があります。
ビジネスにおけるチームも同じで、いくら優秀な人材の集まりでも個人個人の目的意識がバラバラでチームになっていなければ、良い成果はできません。
お互い遠慮せずに意見を言い合い、時にはぶつかりながらも同じモチベーションを共有してゴールを目指すチームつくりをする、それがチームコーチングの役割です。
チームコーチングの導入方法
社内、またはチーム内でコーチングする際は、どうしてもリーダーや上司の意見が色濃く出てしまうため、第三者に介入してもらう方が良いでしょう。もしくは他部署の人間に介入してもらった方が客観的なコーチングができます。
たとえばキリンビール株式会社では、日本チームコーチング協会のプログラムを導入しています。チームコーチングのやり方がわからないなら、こうしたプログラムを利用するが手っ取り早いでしょう。日本チームコーチング協会ではセミナーを開催しているので、参加して学ぶのもひとつの方法です。
出典:日本チームコーチング協会
企業の成長はチームの質がカ鍵握る
企業の成長は、従業員個人個人の能力だけでなく、チームとしての質が鍵を握っています。いくら個人個人の能力が高くても意思やモチベーションが統率されていなければチームとして成立せず、思った以上の力を発揮できません。
質の高いチームは個人の能力が足し算ではなく掛け算されます。それによって、より高い成果が得られます。単なる集合体としてのチームから、ひとつの組織としてのチームへと成長することが大切なのです。チームコーチングでチームが成長すれば、結果として企業も成長します。