新人社員教育はどんな企業にとっても重要なことであり、楽なことではありません。しかし、社員が育たないことには企業が成長しません。
親友社員教育はスタートでつまずいてしまうとその後の仕事に影響しますし、早期退職につながってしまうこともあります。そこで今回は、新人社員の成長を妨げるNG指導をまとめました。新人社員教育の成果について悩んでいる企業はぜひ参考にしてください。
【目次】
新入社員教育は企業成長の鍵
新人社員を一人前に育てるには時間がかかりますが、社員が成長すれば企業も成長していきます。また、新入社員にとっても最初に仕事を覚える貴重な機会であり、今後の仕事の左右する大事な期間です。
ちゃんと教えているつもりなのに人材が育たない、早期退職が多い企業は、新人社員教育に問題がある可能性が考えられます。知らず知らずのうちにやってはいけないNG指導をしているかもしれませんので、新人社員教育制度を見直してみてください。
新入社員教育でやらない方がいいNG指導5個
NG1:見て覚えろ
昔から「仕事は盗んで覚えろ」という教えがありますが、今時そのやり方では人材は育ちません。もちろん、見て覚える技術もありますが、新人社員教育の場面では適したやり方とはいえないでしょう。
また、「仕事は盗んで覚えろ」といってしっかりした指導を怠ると、間違った仕事のやり方を覚えてしまう恐れがあります。最初だからこそ適切なやり方を教えてあげることで、新入社員は成長します。そして、それぞれが自分なりに工夫するようになるのです。
NG2:自分の物差しで測る
「俺の時はこれくらいてきて当たり前だった」というような、自分の物差しで測るやり方もまた適切とはいえません。時代が変わればやり方も変わります。そもそも、新人社員それぞれのスタート地点は異なります。
自分の物差しを基準にしてレベル以上のことを要求してしまうと、新人社員にとって大きな負担となり、早期退職の原因になってしまうことがあるため注意が必要です。
NG3:単純作業ばかりさせる
書類整理やコピーをとるといった雑務も大事な仕事ではありますが、単純作業ばかりさせていても人材は育ちません。毎日単純作業の繰り返しばかりで、ろくに仕事を教えてもらえない新入社員は、仕事に対するモチベーションがだんだんと下がっていき、早々に転職を考えるようになるでしょう。
単純作業をさせるにしても、その作業がどういった役割を持っているのかを説明し、仕事の意味をきちんと伝えるよう心がけましょう。
NG4:年の離れたベテラン社員が教える
新入社員の立場からすると、年の離れたベテラン社員は何となく会話がしにくい存在です。年が離れているために何を話していいかわからず、たとえ会話になったとしても噛み合わなければ、お互い気まずい時間を過ごすことになってしまうでしょう。
雑談はコミュニケーションを円滑するための大事な手段です。できれば新人社員と年の近い社員を担当者にして、コミュニケーションがとりやすい環境になるよう配慮してあげましょう。
NG5:頭ごなしに怒る
「それは違うだろ」「なんで覚えられないんだ」と、頭ごなしに怒りたくなることは多々あると思います。しかし、新入社員教育という視点で見れば、適切な指導方法とはいえません。たとえ常識的なことでも、相手が知っているとは限らないのです。
新人社員はまだビジネスマナーを身につけていない真っ白な状態です。そのため、常識という前提を取り払い、何も知らないものとして最初から丁寧に教えてあげましょう。
まとめ:新入社員教育では思いやる気持ちを持とう
新人社員教育で大切なことは、相手を思いやる気持ちです。自分を基準にして最初からレベル以上のことを要求したり、できないことに腹を立てて頭ごなしに怒ったりすることは良い指導とはいえません。
新人社員にとって最初の1ヶ月は仕事を覚えることで精一杯です。緊張から仕事をなかなか覚えられない人もいます。もちろん、甘やかすべきではありませんが、最初から厳しくしすぎると新人社員の仕事への意欲を削ぐことになってしまいます。新人社員と一緒に成長するぐらいの気持ちで、新人社員教育に臨みましょう。